インスピレーションの源は植物や自然 エネルギーが詰まった“命”を表現したい

赤土に白い化粧土を施した粉引(こひき)の作品を中心に制作。刻線を施した「刻々」シリーズや、突起のある「とつとつ」シリーズ、膨らみのある造形の「ふくらみの形」シリーズを発表しています。

「エネルギーが詰まった“命”の表現がテーマ」という福島さんの創作インスピレーションの源は、植物や自然。「“とつとつ”は山梨にいた頃、いてつく大地に根を張るバラの芽吹きを見た時の印象を、“ふくらみの形”は2人目を妊娠中に赤ちゃんがおなかを押した感覚を、作品に表現しました」。作品は少しずつ変化していき、最近では「ふくらみ」と「とつとつ」を融合した形に挑戦しています。

展覧会では、多い時で100点もの作品を出品。「準備中、創作以外は食べる・寝るといった生命維持に必要なことぐらいしかやらないので、家族は大変です(笑)」。制作に没頭できるのも、家族の理解とサポートがあればこそと話します。「中学生と大学生の娘たちは『お母さんの仕事、いい仕事だね』と言います。制作中、自分でも知らないうちにほほ笑んでいて、それを見て、いつも楽しそうに仕事をしていると思っているようです」

陶芸家 福島 万希子さん

1968年、八代市生まれ。東京芸術大学大学院を修了後、インド、ネパール、タイ、インドネシアに1年間遊学。帰国後、都立高校の美術教師を経て97年に山梨県に築窯、2001年に宇城市小川町に移築する。東京と熊本を中心に展覧会を開催。夫と娘2人の4人暮らし。

Time Schedule

6:00 起床
7:00 朝食・家事全般
9:00 制作活動
12:00 昼食
14:00 制作活動
18:00 夕食準備
19:00 子どもの迎え
20:00 夕食・入浴
22:00 就寝

Information

12月12日~17日、鹿児島市「レトロフトチトセ」で、2018年5月、熊本市「はじめギャラリー」で「福島万希子 陶展」を開催。