「ヨクネルとひな」

文:LEE 絵:酒井駒子

ふわふわの猫をなでた時のような、幸せな気持ちに包まれる絵本をご紹介します。

ある日、ひなちゃんとお母さんは野良猫から1匹の子猫を託されました。汚れてやせ細った子猫を飼うことに、はじめは不満げなひなちゃんでしたが、子猫と触れ合い、次第に心を寄せていきます。

幼い少女の心の変化が、酒井駒子さんの美しく繊細な絵から伝わってくるようです。実際に2匹の猫と暮らしているLEEさんならではの、ほっとする優しい文章も素敵です。

私は、ひなちゃんのお母さんが持つ静かな強さにひかれました。「ねこをかうならペットショップのかわいいこがいいのに」と言うひなちゃんに、お母さんはあえて何も答えず、ただ優しく子猫を看病し続けます。どうして、命は大切なのか…。ひなちゃんが自分で気づくまで、温かく見守っていたのでしょうね。

ちなみに子猫の名前は、よく寝るから「ヨクネル」ですって。ひなちゃんとずっと仲良くしてね、ヨクネル。

紹介するのは

長崎書店
佐藤 美和さん

芸術書・雑貨担当。右手に本、左手にお菓子。食いしん坊。