日本現代怪異事典 副読本

著者:朝里 樹 発行:笠間書院

日本現代怪異事典の副読本が出た。

全国津々浦々の怪異(いわゆる都市伝説)を五十音順に並べ、類例への検索ができるようにし、県別・出没場所別(!)・使用凶器別(!!)の索引を付けるという労作だった前作は、元は同人誌だったそうだ。著者の考察などは排され、語りとしての怪異を収集しつくした内容は、事典と呼ぶにふさわしい。ただ、事典であるがゆえに、答えがないとは分かっていても、なぜ? どうして? といった高まる興味のガス抜きが難しく、そのことが小さな不満になっていた。

今作はそうした興味に一本の道筋を付けるものとなっているようだ。都市伝説はもともとが噂の上に噂を塗り固めたものなのだから、もちろん答えがあろうはずはない。でも、子どものころから、大人になっても、怖い話が気になってしまうこの気持ちが、納得のいく言葉で説明できるなら、あの日見た「あれ」だって、答えはあるはずだ。

A5判 1,800円+税

A5判 1,800円+税

紹介するのは

蔦屋書店熊本三年坂
杠(ゆずりは) 智之さん

夫婦そろって本屋勤め。本好きに育った子どもに、寝る前の読み聞かせでアドリブを入れると怒られる今日この頃