【599号】すぱいすフォーカス – おうちで楽しむ 秋の星空観察

日没が日ごとに早くなるこの時季、夜空には秋の星座が広がっています。ほかの季節に比べると明るい星が少ないものの、神話に出てくる星座たちで実はにぎやか。物語をたどりながら1つでも多くの星座を探してみませんか。

神話に出てくる星座たちが静かに輝く

秋の夜空は、ロマンあふれる神話「ペルセウスの冒険」に登場する星座でいっぱいです。星座探しの手掛かりとなるのが「ペガススの四辺形」。ペガスス座の一部にあり、近くにはアンドロメダ座、ペルセウス座、カシオペア座、ケフェウス座と神話の登場人物たちが星座となって静かに輝いています。

南の空に明るく輝くのは「みなみのうお座」の「フォーマルハウト」。秋の星座唯一の1等星で、南の空にポツンと輝く様子から“南のひとつ星”と呼ばれます。また11月19日の夜には、「部分月食」も楽しめます。秋の夜長に、目をじっと凝らしながら親子で夜空を眺めるひとときは、すてきな思い出になりますよ。夜は冷えることもあるので、一枚羽織るものがあると安心です。

教えてもらったのは

熊本博物館 天文担当学芸員
野村 美月さん


熊本市の空 2021年10月30日 20時頃

右の星図は、南を正面にして見上げた熊本市の星空の様子。時間を追うごとに星は東から西へ動いて見えます

日時を入れるとその日の星空の様子を教えてくれるサイトもあります。「星降る星図」で検索を!

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「ペガススの四辺形」の見つけ方

南の空の高いところで、4つの星でできた四角形を探します。4つの星は1等星ではありませんが、結ぶと形が整った四角形になり、これが「ペガススの四辺形」です。ペガススは天馬ペガサスのこと。星座ではラテン語読みのペガススが正しい呼び名です。

「アンドロメダ銀河」が「天の川銀河」と衝突!?

「アンドロメダ座」のすぐ近くで楕(だ)円形の雲のように見える光が「アンドロメダ銀河」です。地球がある「天の川銀河」のすぐ隣にあります。そして、2つの銀河は重力で引かれ合い、いずれぶつかるのだそう。でもすれ違う星と星との距離はとてつもなく離れており、すり抜けて実際にぶつかることはないのだとか。遠い未来、およそ40億年後の話です。


11月19日は部分月食

11月19日は部分月食が起こります。月の大部分が地球の影に入るため、ほぼ皆既月食に近い状態です。月の出の17時10分には既に月食が始まっており、欠けた状態で昇ってきます。月食と知らないと驚くかもしれませんね。食の最大は18時02分、終わりは19時47分です。


ロマンに満ちたギリシャ神話 勇者ペルセウスの冒険

1

「お前は孫に殺される−」。予言を受けたアルゴス国の王は、娘にペルセウスという男の子が生まれると、2人を箱に入れて海に流しました。運良く島に流れ着いたペルセウスは、「恐ろしい怪物メデューサを退治する」と島の王に豪語し見事、首を取ることに成功します。するとその首から天馬ペガススが現れ、ペルセウスを乗せて大空へと飛んで行きました。

2

その頃、古代エチオピア王国にはケフェウス王とカシオペア妃、アンドロメダ姫がいました。ある日、妃が言った「海の妖精より私の娘がきれい」の一言が海の神の怒りに触れます。怒りを鎮めるため生け贄(にえ)となった姫に、化けクジラが襲い掛かります。そこにメデューサを退治したペルセウスとペガススが通り掛かり、姫を救い出しました。

3

2人は結婚し、ペルセウスの故郷アルゴス国に帰ります。祖父である王とも仲直りしますが、ある日、ペルセウスが投げた円盤が王に当たり死んでしまいます。物語の最初の予言は本当のことになってしまったのです。


熊本博物館情報

熊本博物館プラネタリウムでは、10月30日(土)から新プログラム「ブラックホールを見た日」がスタート。迫力ある映像でブラックホールの謎に迫ります。

プラネタリウム観覧料/一般200円、高・大学生150円、小・中学生100円
※別途博物館入場料が必要。

お問い合わせ

熊本博物館

TEL
096-324-3500

「冬」「春」「夏」の星座も、すぱいすウェブサイトで見ることができます。サイトに入り「星空観察」で検索