【414号】すぱいすフォーカス – 印象に残る 自己紹介の方法
新生活が始まる4月。身の回りの環境が変わり、自己紹介をする機会も多い時季ですが、大勢の前では緊張してしまう、うまく自分のことが伝えられないという人も多いのでは。今回は、スピーチのプロに、“印象に残る”自己紹介の方法を聞きました。
教えてくれたのは…
スピーチ&コミュニケーショントレーナー 熊日スピーチトレーニング講座 専任講師
上畠 栄一さん
練習しなければ、うまくいかなくて当たり前。事前にやってみて、どう伝わるのかを客観的に見ることが大切です。内容はもちろん、声や見た目も印象を大きく左右します。録画して確認したり、家族に感想を聞いたりしながら繰り返し練習しましょう。
話の内容
話している中身からの印象
伝えたいことを簡潔にまとめて。話す内容は、職場・学校など周囲に合わせて準備しましょう。
内容例
(1)みなさん…こんにちは!(一礼)
呼び掛けの後に間を取り、こちらを向いてもらう時間をつくる。礼とあいさつを一緒にしない(下を向いて話すことになる)。
(2)私は○○・○○と申します。
姓と名をはっきり区切る。
(3)出身は…○○です
(4)現在…○○に住んでいます
(5)趣味は…○○です
(6)特技は…○○です
3~6の内容は場に合わせて準備する。なくてもOK。
(7)実は私…〇〇が〇〇なんです
ココがポイント!
最後に、緊張した空気を破る短い“アイスブレイク”を入れることで、グッと印象強くなります。クスリと笑える自虐ネタや意外なカミングアウトなどで興味を持ってもらいましょう。さわりだけにすることで、後の会話につながります。
(8)以上、○○○○でした。どうぞよろしくお願いします。(一礼)
最後にもう一度名前を念押し。礼は話し終わってから。
音声
耳から入る声の印象
はきはきとした言葉遣いと伝わる声の大きさを意識して。
滑舌
発音や発声をはっきりと滑らかに
声量
腹式呼吸を意識し、おなかから声を出す
どんなに良い内容でも聞こえなければ意味がありません。部屋の広さと人数を意識して。
速さ
ココがポイント!
一語一語を大切に
緊張すると早口になりがちです。落ち着いて、いつもよりゆっくりと話すよう心掛けましょう。
抑揚
強調したい部分を意識して
きちんと聞いてもらいたいところは強調する、そうでないところは抑えめに。
間(ま)
間(ま)を意識して
文章と文章の間には一息入れるように。
見た目
目から入るあなたの印象
姿勢や表情、態度などのほか、服装も見られていることを意識しましょう。
姿勢
「背骨をまっすぐに」とイメージすると、自然と姿勢が良くなるもの。
服装
“清潔感”が基本。また、その場に合わせた服装を。
態度
練習で慣れ過ぎて横着な態度にならないように、気持ちを込めて話しましょう。
表情
力を入れ過ぎず、穏やかな表情で。もちろん笑顔が基本。
視線
ココがポイント!
大勢を相手にすると緊張もピークに。まずは、にこやかに聞いてくれる人の目を見て話すことで自然と緊張もほぐれます。その後、全体を順番に見回して、一人一人に語り掛けているつもりで話しましょう。
動作
あまり動き過ぎると聞き手の気が散ってしまうので、身振り手振りは大事なところでポイントとして。
緊張はOK。"上手"な必要もありません。
練習をして自信をつけることで心に余裕ができ、表情も良くなります。頭ではなく口が覚えるまで練習できれば、緊張していても話す内容は出てきます。
自己紹介は、上手にすることが目的ではないので、好感を持ってもらえるように丁寧な態度を心掛けましょう!
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