【423号】ワーキングウーマン VOL.32 これから“女子”の新しい働き方 [特別編]

近年、女性の働く環境やワークスタイルが変化し、さまざまな働き方で自己実現する人が増えています。今回は、転勤族でなかなか仕事に就けないものの、農業ボランティアを通し、社会参加やネットワークづくりを進める、熊本転入ママの会「くまてん」の“くまシェアファーム”の取り組みを紹介します。

“ガッツリ”は働けないけれど 農業ボランティアから始めるプチワーク

転勤族と子育て中のママたちによる転入ママの会「くまてん」。今年3月、「小さな子どもがいて就業はできないけれど、社会とつながっていたい」というママたちの声を受け、南区のミヤモトファームの協力で、自分たちで託児をしながら、トマト収穫の手伝いをする農業ボランティア「くまシェアファーム」をスタートしました。

東京都出身で、夫の転勤で1年前に香川県から熊本に来た高橋加奈さん(28)も、活動に参加しています。出産前まで金融機関で働いていた高橋さんは、加帆ちゃん(2)が生まれてから、仕事はもちろん、社会とつながる機会も少なくなっていたといいます。

「熊本に来て、友達からくまシェアファームの活動があると聞き、すぐに参加しました。同じ子育て中のママたちが集い、自分たちで子どもの見守りをしながら、農業のお手伝いができる。熊本にいるからこそできることだと思いました」と高橋さん。手早く準備を済ませると、ハウスに入り、慣れた手つきでトマトの収穫に汗を流していました。



足りない部分をママたちでシェア!

仲間づくりと社会参加を実現

活動に入るのは1日3~4人。メンバーでローテーションを組み、その日の託児と作業班を決めます

「くまシェアファームの仕組み」

熊本へ転入してきたママやプレママが、スムーズに熊本になじみ、楽しい生活を送れるようにサポートする熊本転入ママの会「くまてん」がスタートした農業ボランティア。登録メンバーから週1回農作業できる人を募り、収穫の手伝いを1日3時間します。ハウスに隣接する休憩室でメンバーが交代で託児を行います。協力企業からは、交通費が支給されます。

熊本転入ママの会「くまてん」
副代表 松下啓子さん(40)


近隣農家への仕事のつなぎ役に

「くまてん」の取り組みを最初に聞いた時、今までにない面白い取り組みだと思い、声を掛けさせてもらいました。今はボランティアとしてですが、近隣地域にはたくさんの農家があり、収穫の最盛期など繁忙期には、多くの労働力を必要とされるところもあります。今後は、私たちがそのつなぎ役になれればと思っています。

中川大樹さん

ミヤモトファーム
システム責任者 中川大樹さん(25)


ボランティア活動が、仕事を始める前の準備期間に!

活動がある日は、朝から身支度をしてお弁当を作り、子どものオムツやおやつなど、外出する準備をし、少し余裕を持って移動します。娘が3歳になる来年から仕事を始めようと思っているので、くまシェアファームの活動は、その準備期間になっています。

農作業は初めての体験ですが、無心になれるところが魅力ですね。少しの間ですが子どもと離れる時間を持つことで、自分自身もリフレッシュできます。

現在、仕事再開へ向け、一種証券外務員の資格試験の勉強もスタート。熊本への転勤があったからこそできることに目を向け、熊本での生活を楽しんでいます。

高橋加奈さん

「くまシェアファーム」
メンバー 高橋加奈さん(28)