【540号】ワーキングウーマン VOL.47 社会人のリアルな疑問にプロが答えます! ビジネスメールの書き方
本年度も半分が過ぎようとしています。この春に社会人になった皆さんは仕事に慣れましたか。中でもビジネスメールの書き方は、教えてもらう機会が少なく、まだ慣れないという人も多いのでは。そこで、新社会人からビジネスメールに関する疑問を募り、専門家に聞きました。
相手への心遣いを忘れずに
仕事を行う上で、大切なメール。敬語や特有のルールに戸惑う人もいるようですね。しかし、あまり難しく考えず、まずはメールを送る相手を気遣いましょう。
一度書いた文章は必ず読み返し、数字や社名、名前などが間違っていないか、内容は分かりやすいかなどを確認。同じ表現を繰り返していないか、一文が長くなり過ぎていないかなどにも気を付けて。また、スピードも大切です。相手からのメールにすぐ返事ができない場合でも、「メールを拝見いたしました。詳細は○日までにお返事します。」というように、何らかの返信を。
もし気になるようなことがあれば、先輩や上司にメールを見てもらってはいかがでしょうか。
お話を聞いたのは
オフィス・コスモス代表
森田 裕子さん
キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、公認心理師。公的機関のキャリアコンサルタントを務めるほか、県内各地の企業でメンタルヘルスなどに関するセミナーを行っている。
Q. 件名の書き方は?
A.
受信者が何のことなのか、ひと目で分かるように、日付などの具体的な数字や、用件を簡潔に。
Q. 本文初めのあいさつは?
A.
社内ならば「お疲れ様です。」、社外ならば「お世話になっております。」でOK。ただし、初めてメールを送る相手に「お世話になっております。」は違和感があるので、「初めまして。私は○○と申します。」や「初めてメールいたします。」などを使うとよいでしょう。
Q. 返信する場合の件名は?
A.
同じ内容のやりとりであれば、件名を変える必要はありません。返信すると、件名の頭に自動的に付く「Re:」も残してよいでしょう。ただし、同じ相手とのやりとりでも、内容が変わる場合には「Re:」を消して、件名を変更しましょう。
Q. 返信するとき、相手からの メールは消す? 残す?
A.
返信時の件名と同じように、同じ内容の場合は本文も残しておいた方が分かりやすいですね。
Q. 「~させていただく」を多用してしまう・・・。
A.
「~させていただく」自体は誤った敬語ではありませんが、多用すると読みづらくなるので、「いたします」を使いましょう。
<例>
資料を添付させていただきます。
→資料を添付いたします。
Q. 「存じます」の使い方は?
A.
「存じます」とは「思う・考える・知る」の謙譲語です。「分かっています」「思います」「感じます」などを表現するときに使います。同じ表現の多用を避けるために使うとよいでしょう。
Q. お願い事をするときの文末は?
A.
目上の人に使う場合は「~していただけると幸いです。」が丁寧です。「~していただけると助かります。」は、立場が同等の相手に。
Q. メールの終わり方は?
A.
一つの案件に対し、自分が終わりを告げる場合の文末は「今後ともよろしくお願いいたします。」など。相手から同様の文言が送られてきたら、返信する必要はありません。
Q. 返事の催促のタイミングは?
A.
返信が2〜3日たっても送られてこない場合には連絡を。迷惑メールに振り分けられている可能性もあります。急ぐなら電話が確実ですが、そうでないなら、メールを再送してみて。「件名」に【再送】と加えたり、本文に「もし重ねてお送りしている場合は申し訳ありません。以下は先日お送りしたものと同じ内容です。」と添えたりすると丁寧です。
Q. 宛先の「CC」と「BCC」の違いは?
A.
2人以上の相手にメールを送る場合、読んだ相手が自分にとってこのメールがどれくらい重要かどうかの判断材料にもなります。
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