【581号】みんなどうしてる!? 知りたい!20代のお金の管理

20代は就職やアルバイトなどで収入を得て、やりくりを始める人も多いと思います。しかし、先を見据えたお金の管理をしている人は少ないかもしれません。一体何から始めればいいのか分からないという人も多いですよね。そこで、20代のライター・咲が、今から無理なく始められる、お金の管理方法を専門家に聞きました。

[今がため時!]100万円チャレンジで"ためグセ"をつけよう

27歳にして、これといったお金の管理をしたことがないライター・咲が、20代のうちに最低限やっておくべき「お金の管理」について教えてもらいました。また、咲とは正反対のやりくり上手な同世代読者のアイデアも紹介します。

相談者・咲 SAKU
  • 年齢・27歳(独身、一人暮らし)
  • 職業・すぱいす編集者、ライター
  • 好きなもの・イルカ、バンド、酒
  • 苦手なもの・数字
  • 口癖・「まいっか!」「めんどくしゃい」

楽天的で大ざっぱな性格。先のことを考えるのは苦手で毎日が楽しければそれでいいと思っている。お金の管理も、「そろそろ何かしないといけないな」と、たまに頭をよぎることはあるが、結局何もしないまま、20代後半を迎えた。

教えてくれたのは

ファイナンシャルプランナー
時川 郁さん

合同会社リテラビット代表。大手証券会社に勤務後、独立系のFPとして活動。大学生の娘2人の母親でもある。


一般的な20代独身者はどのくらい貯蓄しているものでしょうか。また、私は一体、何をすればいいのでしょうか?

自由にお金を使える今が"始め時"

20代の平均貯蓄額は113万円です。しかし、中央値は8万円(※1)。つまり、しっかり貯蓄しているのは一部の人だけで、多くの人は貯蓄がほとんどないということですね。確かに、働き始めたばかりの20代は手取りも少なく貯蓄は難しいですよね。でも、20代はお金の管理の“始め時”であり、“ため時”なのです。

若い人の一番の武器は将来までの「時間」があることです。例えば、60歳までに500万円ためる場合、20歳から始めれば、月々の積立額は8500円で済みますが、スタートが遅くなればなるほど、月々の積立額も、最終的な積立合計金額も増えていきます(図1)。

さらに、結婚・出産した場合、子どもが小学校に上がると、それ以降は教育費がかさむほか、家のローンなど多額の出費が発生し、どんどんためづらくなっていきます。自分のお金を自由に使えて、月々の積立額も少なくて済む今こそ、お金の管理を始めるチャンスなのです。

そして、この時期に大切なのが“ためグセ”をつけること。計画的にお金を使う習慣は急には身に付きません。また、“浪費グセ”がついてしまうと、なかなか直りません。おすすめは、期限を決めて貯金する「100万円チャレンジ」。100万円があれば、いざというときの心の支えにもなり、自信もつきます。そして、何より大切な“ためグセ”がついて、お金の管理ができる人に変わるはずです。

※1:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(単身世帯調査)」令和2年より
※「貯金」は預貯金などでお金をためること、「貯蓄」は預貯金を含め、積み立て式の保険や投資信託など金融資産全体のことを意味します


[咲]100万円への道

貴重な、人生の“ため時”の前半を無駄にしていたことに気付き、焦り始めた「咲」。教えに従い、100万円チャレンジに挑戦することにしました。

(1)自由に使えるお金を把握しよう!

100万円なんて私にできるかなぁ。

家計簿もつけていないし、何から始めたらよいのでしょうか?

まずは、現状を知ることが大切です。

家計簿がなくても大丈夫。
ざっくりでいいので、通帳などを見ながら、左の表を埋めて、ひと月の支出額を把握しましょう。

一人暮らしの若者の生活費の平均

※「家計調査2020年度最新版」(総務省統計局)「35歳未満(単身世帯)の1か月間の収入と支出」を基に作成

私の場合、月収との差額は約3万7000円でした。

もしかすると、赤字なのではないかとハラハラしましたが自分で予想していたよりは
余裕がありました。
しかし、平均よりは生活費の合計金額が高かったので、反省しました…。


(2)目標達成の期限と方法を考えよう

自由に使えるお金が分かりましたね。

では、これを参考に具体的な目標と期限を決めましょう!

あと3年で30歳…。
よし!3年間で100万円ためます!

ということは、毎月3万円
(1)で、分かった自由に使えるお金とほぼ同額・・・。
さすがに全部貯金に回すのは不安です…。

では、月2万にして、ボーナス時に多めに貯金してみてはいかがですか。

咲の目標

「3年で100万円」
  • 毎月2万円(2万×36カ月=72万)
  • 残り28万
  • ボーナスは3年間で6回(5万×6回=30万)
72万+30万=102万!

よし!これならいけるかも!


(3)お金を生み出す方法を考えよう

でも・・・

これから友達の結婚式などで出費も増えるので続けられるか不安です。

大丈夫!

いつも何げなく使っているお金を見直せば、貯金に回すお金は生み出せます!
例えば・・・

コンビニで買う100円コーヒーとついでのお菓子(200円)。
毎日続けると、1カ月で約8000円の支出。
これを、1日おきにするだけでも、ひと月4000円、1年で約5万円もの節約になります。

暮らしの見直しポイント

無駄な固定費を見直す

スマホ代金やサブスク、過度な保険料など、毎月引き落としになるもので、無駄なものはないか確認を。

ご褒美グセをやめる

自分へのご褒美は大切です。しかし、それがお金を使う口実になっている人は要注意です。


(4)やりたいことの優先順位をつけよう

でも、でも…!

旅行など、今だからできることは我慢したくありません!

もちろんいいですよ!

ただし、メリハリが大切です。
旅行に行きたいならば、毎日買っているコーヒーを我慢するなど、やりたいことの
優先順位を決めて、「100万円チャレンジ」とは別の口座に旅行資金をためましょう。

100万円チャレンジとの両立が厳しいなら…

旅行資金がたまるまでは、月2万の積立資金のうちの1万円を旅行用口座に入れても構いません。大事なのは貯金を続けて“ためグセ”をつけることです。


確実に成功するためのアドバイス

知らないうちにたまる仕組みをつくろう

「余ったらためよう」と考えていては、いつまでもたまりません。「財形」や「自動積立貯金」など、毎月定額が口座から勝手に引かれて「知らないうちにたまる仕組み」を利用しましょう。


100万円たまったら…

お金を殖やす"積立投資"にチャレンジ!

100万円を達成できたら、次のステップ「投資」にチャレンジして、お金を殖やすことを考えてみましょう。おすすめは一定の金額を定期的にコツコツ投資する「投資信託の積み立て」。税制優遇のある「つみたてNISA」や「iDeCo」が人気ですが、将来がはっきり見えていない間は、解約時期に制限のない「つみたてNISA」から始めてみるといいでしょう。


やっている人はやっている… イマドキ20代のお金の管理術

すぱいすに寄せられた、やりくり上手な読者のお金の管理方法を紹介します。

「つみたてNISA」を始めました

社会人になってから、「つみたてNISA」で月3万円ずつ積み立てています。自動引き落としなので嫌でもお金が積まれていきます(笑)。資産目減りのリスクはありますが、手元の現金を使ってしまうよりリスクは低いかも(笑)。
(オレンジレモンさん・26歳 会社員)

携帯料金を見直しました

以前は携帯電話料金を月に1万円以上支払っていました。携帯電話会社を変えてから2000円~3000円前後に抑えられるようになりました。今まで莫大な金額を支払っていたことがバカバカしく思え、やはり毎月お金がかかるものは定期的に料金プランを見直すことが大事だと痛感しました。
(みちゃさん・28歳 主婦)

4つのルールを決めています

(1)ご飯は作り置き。まとめて2~3日分作る。買い出し、料理は週2回。
(2)1週間の予算を決め、毎週金曜日にしかお金は下ろさない。
(3)クレジットカードは使うたびにいくら使ったかを手帳に記入し、見えないお金を見える化する。
(4)欲しいものリストを作り、「今すぐに必要なもの」「急を要さないが3カ月以内に必要なもの」「自分へのご褒美として買いたいもの」の3つに分け、自分の中で優先順位をつける。買うまでに時間を作ることで物欲がなくなることも多い。
(マーチくん・24歳 公務員)

「一人暮らし」がお金の管理を始めるきっかけに

今年の3月から実家を離れ、一人暮らしを始めました。学生の時にも一人暮らしを経験しましたが、社会人になってからの一人暮らしはより一層お金の管理が大変です。アプリで家計簿をつけ、レシートをスマホで撮影。PayPayなどのキャッシュレス決済を活用して、ポイントや現金還元で節約しています。銀行での記帳も面倒になってしまうためアプリで管理しています。預金の管理はもちろん、給与や支出のグラフも出るので分かりやすいです。今は投資に興味を持ち「iDeCo」や「つみたてNISA」を勉強中。一人暮らしはいろいろなことに興味を持ち、一歩踏み出す良いきっかけになりました。
(よりさん・26歳 会社員)

給料の振り込み口座を複数登録

お給料の振込口座を複数登録しており、通常の振込口座(一般の生活費等のための口座)とは別に貯蓄兼奨学金返済用の口座に毎月5万円振り込まれるようにしています。5万円のうち毎月1万円は、奨学金返済用として支出になりますが、残りの4万円は貯金です。知らず知らずのうちにお金がたまってうれしいです。財形貯蓄(毎月1万)もしていますが、財形は日頃引き出せない分、万が一まとまったお金が必要なときはこちらの口座から引き落とせるので安心です。
(ねこごろごろさん・26歳 公務員)

奨学金の支払いで大変でした・・・

奨学金の支払いが給与の1/5~1/4くらいだったので、とてもきつかった20代。ある時、通帳を見て、ひと月分の支出を全て書き出し、引き落とし以外(食費・日用品費・お小遣い・ガソリン代など)現金で払うものの予算を決め、月に一度しか銀行口座から下ろさないことに決めました。毎月の給与で足りない分は、ボーナスを半年分の6で割った予算の中から使う額を決め、ボーナスの一部で貯金をしていました。
(蟻さんママさん・33歳 会社員)

おすすめは「先取り貯金」と「普通に買わないこと」

私が実践している貯金方法は、ズバリ『先取り貯金』です!その月の収入のうち、使う前にいくらかの金額を給料日に貯金に回してしまうという貯金方法です。私の場合は、アルバイトで稼いだお金から、あらかじめ用途が決まっている金額を差し引いて残ったお金の1/3を貯金に回しています。貯金の項目は、就活資金、自由貯金、欲しい物用貯金と分けていて、今は就活資金に重きを置いて振り分けています。
 
そして節約方法なのですが、『普通に買わないこと』かもしれないです。普通に買わない、というのは、コンビニやスーパーで使えるポイントカードや電子マネーなどがあるのにそれを使わずに買うことはない、ということです。例えばコンビニでしたら、PayPayやそのコンビニが出しているアプリを通して支払いを行えば、いくらかの還元があったり、自動で適用されるクーポンがあったりします。スーパーなら、ポイントカードやスーパー専用の電子マネーなどを活用します。ここで大事なのは、自分がよく行く所でしか使わないことです。もう行かないスーパーなのに、お得になるから…とチャージ式の電子マネーを作ってしまったら、使わずに捨てられるお金が発生するかもしれません。私はお得になる、ならないの計算が苦手なので、行き慣れた所でしか電子マネーやポイントカードは使いません。しかし、特に電子マネーは本当に便利でお得です!過去1年間で還元された金額でちょっといいご飯を食べられるかも…。
(にゃにゃさん・22歳 大学生)

貯蓄が趣味の一つに

まずは毎月の目標貯蓄額を決めています。お給料から使用した額を引いて基本的に計算しています。お金は使うたびに、携帯のメモに簡単に記録(ご飯1250円 等)。月の半分で1度使用した金額を計算し、貯蓄の目標額(月8万円)から引いて、残りの日数で使える額を算出し、それ以内で使用するように心掛けています。
 
現金は極力使用せず、ポイントの付くクレジットカードやPayPay等を利用するようにしています。付いたポイントは投資し、少しでも増えるようにしています。「つみたてNISA」は24歳で始め、月に3万3千円ずつ積立を行っています。節約するようになってから、コンビニの使用は激減し、スーパーの常連になりました。貯蓄額が増えてくるとだんだん趣味の一つとなり、楽しくなってきました。
(ももさん・25歳 医療職)