【478号】聞いてみました みんなの「ことわり方」

人付き合いをする上で、“お誘い”や“頼まれ事”はよくあることです。でも、仕事や家事で時間が取れなかったり、気が進まなかったり…。快諾できないときの「ことわり方」には、角が立たないようにと気を使ってしまいますよね。そこで今回、読者の皆さんが普段している「ことわり方」をリサーチ。成功例、失敗例を交えながら、自分にも相手にも納得できる「ことわり方」を探ってみました。


ストレスがたまることわり方はNG。自分の価値観を大切に

職場でも友人同士でも、人間関係はこじらせたくないものです。仕事の依頼や食事のお誘いの「ことわり方」次第では、その後の関係がギスギスしそうで心配ですよね。

「何でも引き受けてしまう」「嘘の理由を言ってしまう」のは、自分の本音が言えないということ。その場しのぎにはなっても、ストレスや罪悪感を感じることもあります。人によって優先順位はさまざまですが、自分の価値観を明確にしておくと「ことわる」「ことわらない」の基準になります。

申し出をことわる時は、「理由をきちんと説明する」「できる範囲を伝える」など誠実に対応しましょう。誠実な対応で「ことわり上手」になれば、相手も素早く対処でき、次回も相談しやすくなります。「ことわり上手」は、一方で「たのまれ上手」になるのです。また、一人が「ことわり上手」になれば、同僚やママ友、友人など周囲にも波及します。自分の価値観を伝えることは、信頼関係を築く第一歩につながります。

本 トースネス みゆきさん

心理カウンセラー 「EQ College」主宰 山本 トースネス みゆきさん
熊本市で看護師として働き、25歳で渡米。大学院を経て、在宅緩和ケアの臨床、教育、コンサルティングに携わる。2013年に帰国し、心身医学や心理学、脳科学などをベースにしたセミナーや企業研修を展開する『EQ College』を主宰。国内外で活動中


PTA

自分が「できる範囲」を知らせる

PTAの役員や仕事の場合は「○○ならできます」と、最初に自分のキャパを伝えるようにしています。むげにことわったり、無理して引き受けると、かえって人間関係にヒビが入りそう。(中央区/きりこちゃん)


「嘘」でことわると気まずさがストレスに

「子どもが熱を出して」と嘘をついてことわったのに、子どもにせがまれて仕方なくコンビニへ。お店に入ると誘ってくれた相手にばったり会ってしまい、「お大事にね」と言われ気まずい思いをしました。(北区/まゆみさん)


引き受けたら自分のプラスに転じる

敬遠していたPTAの役員も、いざ引き受けてみると自分の都合で動くことができ、意外と楽しい経験に。逃げてばかりじゃなく、引き受けることも大切だと思いました。(中央区/ほりへんさん)


職場関係

ことわる時はキッパリ

ことわる時に心掛けているのは、くどくど言い訳しないこと。言い繕ううちにボロが出ちゃうから。(北区/るしおんさん)


休日は自由人!と宣言

職場関係のお誘いは休日が多いので、普段から「休みの日は時間に縛られない自由人なの」というイメージを植え付けています。でも、お誘いには感謝して、3~4回に1回は顔を出すようにしています。(北区/ナッツとレーズンやめられないさん)


気持ちが伝わる"口調"も大事

「本当は行きたいんだけど…」と、残念な気持ちが伝わるように言っています。「次の機会があれば、また誘ってね」の一言も忘れません。(北区/まゆみさん)


友人・知人

嘘をつくと声が震える

嘘の理由でことわったら声が震えて、すぐにバレてしまいました(汗)。(南区/叶うさん)


友人と疎遠となってもことわる時はことわる

宗教にはまった友人から勧誘を受け、一度は入信。しかし、違和感を感じて退会したいと伝えると、それから音信不通になってしまいました。(南区/はるかさん)


事情をしっかり説明 相手の納得度も上がる

まずは誘ってもらったお礼を伝えて、おことわりする事情を説明しています。プライベートでも、仕事でも、相手にきちんと納得してもらいたいですからね。(中央区/クマモンの遠縁の叔母さん)


義理の両親・兄弟姉妹

「休日は忙しい」という状況をつくる

いろいろなボランティアに参加しているので、ボランティア活動を理由にするとすんなり引き下がってくれます。私自身、車の免許を持っていないのも、姉妹のお誘いをことわるには好都合です(笑)。(北区/ファームカトレアさん)


おことわり案件は話題を広げない

気の進まないお誘いには、「楽しそう!」と言いつつそれ以上は深入りしません。話を広げないこと、聞かないことが一番です。(西区/さっちゃん)