【483号】消費税10%導入前に知っておきたいこと

10月1日から、消費税率が10%に引き上げられる予定です。8%のうちに買って おかなくてはと、焦っているあなた。駆け込み購入は、場合によっては損をする ことにもなりかねません。税率変更に伴い導入される新制度への対応や、 増税前後の賢い買い物術、今からできる節約術などについて、 “お金のプロ”にアドバイスしてもらいました。

消費税引き上げの目的は? 軽減税率って何? お金のプロが教えます!

社会保障費の安定財源に 一部生活必需品は8%のまま

消費税率の引き上げは、「増え続ける社会保障費の安定財源確保」が目的の一つとされています。国民全体で広く負担する消費税は景気に左右されにくく、国の安定した財源となりやすいのです。

「税率アップに伴い、『軽減税率』が導入されることと、キャッシュレス決済(次ページ参照)を対象にポイント還元制度が実施されるのが、今回の消費増税の大きなポイント」と待鳥弘子さん。

軽減税率とは、10月以降も一部商品で税率を8%に据え置き、消費者の負担を減らす措置で、 “外食と酒類を除く飲食料品”と“定期購読契約をしている新聞”が対象となります。「特に飲食料品は代表的な生活必需品。食材の購入以外に、飲食する場面によっては税率が変わることを知っておいてください」と待鳥さん。

同じ商品でも店内飲食とテークアウト、出前などでは税率が変わります。「増税前に軽減税率のことなどを今一度おさらいして、賢い買い物のコツを知っておきましょう」

お話を伺ったのは…

ファイナンシャルプランナー
待鳥 弘子さん

(株)保険ステーション熊本支店に勤務する1級ファイナンシャル・プランニング技能士。主婦の視点に立った家計のアドバイスなども行っている


軽減税率の対象となる「飲食料品」 税率の違いに気を付けて!

10月からは、飲食の場面によって異なる税率が適用されます。「外食」に該当すれば10%の消費税がかかります。主な例を挙げました。

ハンバーガーショップ

店内で飲食する場合は「外食」に当たり、消費税は10%に。持ち帰れば軽減税率対象の8%となります。


コンビニエンスストア

弁当やカップラーメンなどを購入してイートインコーナーで食べる場合は「外食」に当たり、消費税は10%に。持ち帰れば軽減税率対象の8%となります。


ピザ・そば店

店内で飲食する場合は「外食」に当たり、消費税は10%に。出前や宅配の場合は軽減税率対象の8%となります。


フードコート・屋台

フードコートでの飲食は「外食」に当たり、消費税は10%に。椅子やテーブルのない屋台で購入したものを公共のベンチで飲食する場合は、軽減税率対象の8%となります。


税率変更まで2カ月! 今からできる賢い節約術

「税率が上がることばかりに気を取られた“焦り買い”は禁物」と、待鳥さんは指摘します。買い物や決済時の“得するコツ”を学び、しっかり節約しましょう。


Q.増税前に買った方がお得なもの、増税後まで待った方がよいものは?

A.

買った方がよいのは、値崩れしないものや、価格が一定で必ず使うもの。例えば、お子さんがいる家庭なら、ランドセルや学校の制服など。また、いつも使うメーカーのコンタクトレンズや好きなブランドの化粧品といった定番の消耗品などもそうです。増税後まで待った方がよいのは、特売で安くなることが多い日用品や、軽減税率の対象となる飲食料品などです。


Q.リフォームは9月までに行った方がよい?

A.

税率は発注時点ではなく、工事完了(引き渡し)時点になるので、9月30日までに工事が完了すれば8%、10月1日以降に完了する場合は10%になります。トイレや水回りなど小規模なリフォームなら、今からでも間に合うかもしれません。


Q.お金のプロが勧める節約術は?

A.

増税前に習い事の会費を年払いにしたり、よく利用する施設の年間パスポートを作ったりするのもお勧めです。また、電気や携帯電話はサービス提供事業者が増え、格安プランがそろっています。プランの見直しをすることで、家計の節約につなげやすいでしょう。


Q.遊園地の回数券や電車の定期券はそのまま使える?

A

10月1日以降も、有効期限まではそのまま使えます。消費税が8%のうちに定期券を最長の6カ月分買うとお得です。ただし、チャージ式の交通系ICカードは、利用時に消費税分が精算されるため、増税前にたくさんチャージしても得にはなりません。そのほか、有効期限がない(または長い)切符やチケット類も増税前に購入しておくとよいでしょう。


Q.自動車は増税前に買う方が得?

A.

10月1日を境に、自動車取得税が廃止され、代わりに「環境性能割」が導入されます。低燃費車ほど税金が安くなる仕組みです。増税前には駆け込み需要を見越したディーラーのキャンペーンなども予想されますので、希望車種があれば増税前と後での購入価格を見積もってもらい、検討するのがよいでしょう。


キャッシュレス決済でお得なポイントをもらおう!

10月1日から、中小店舗でクレジットカード、デビットカード、電子マネー、QRコードを使って決済を行うと、購入額の2%または5%のポイント還元が受けられるサービスが始まります(期間は2020年6月まで)。キャッシュレス決済とは、カードやスマートフォン(スマホ)を使って支払いを行うもの。スマホやクレジットカードを持たない人には、銀行のキャッシュカードがそのまま使えるデビットカードが便利です。