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協力/熊本県専門士業団体連絡協議会

保険の扶養の範囲 収入150万円に上がった?

Q.夫の健康保険の扶養内でパート勤務をしています。今年から、扶養に入れる年収の上限が150万円になったようだと聞きました。会社からも、もう少し長い時間勤務できないかと言われているのですが…。(熊本市 40代 女性)
A.上限150万円は所得税の「配偶者控除」です

健康保険の扶養に入れる年収の上限はこれまで通りで、ご質問の150万円という数字は、所得税法上の配偶者控除のことです。年間収入103万円までとされていたものが、平成29年度税制改正により150万円に引き上げられました(夫または妻の年収により控除額は異なります)。健康保険の被扶養者の認定基準とは異なるので注意が必要です。

扶養に入れる者(被扶養者)の範囲はまず、「主として被保険者(この場合は夫)に生計を維持されている被保険者の父母や祖父母等(直系尊属)、配偶者(事実婚の者を含む)、子、孫、兄弟姉妹」の場合、年収は130万円未満(60歳以上または障害厚生年金受給者は180万円未満)で、かつ被保険者の年収の2分の1未満とされています。

この「主として被保険者に生計を維持されている」というのは、被保険者と一緒に生活をしていることのみを指すものではなく、被保険者の収入によってその人の生活が成り立っていれば、同居していなくても認定されることもあります。

もう一つは、同居と生計維持が必要とされる者で、上記に該当しない被保険者のおじおば等(三親等以内の親族)、事実婚の者(内縁関係)の父母および子、事実婚の配偶者が亡くなった後の父母および子とされています。

健康保険の扶養の認定は生活実態なども考慮されるので、協会けんぽ等に確認したほうがよいでしょう。

社会保険労務士 上村 眞人

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