日々の暮らしのちょっと難解なお悩みに、弁護士や司法書士など専門士業の先生たちが答えます。
協力/熊本県専門士業団体連絡協議会

母の預貯金を姉が使っていないか心配…

Q. 姉と同居中の母が高齢になり、認知症の疑いがあります。姉が母の面倒を見ていますが、母の預貯金も管理しており、そのお金を使い込んでいないか心配です。(熊本市 50代 男性)
A.成年後見制度を利用しましょう

面倒を見てくれる親族には感謝する半面、急に金回りが良くなったりすると使い込みを疑ってしまいますよね。まずはお姉さんに、お母さんの通帳を見せてもらうなど預貯金の使い道を確認してみましょう。もちろん、生活費や施設費などお母さんのために使っていれば問題ありません。

しかし、通帳を見せない、使い道を教えない場合は、使い込みの可能性があります。認知症で判断能力が十分ではないと考えられるので、家庭裁判所に成年後見人、保佐人、補助人の選任を申し立て、成年後見制度を利用するのがいいでしょう。

後見人等が選任されると、お母さんの財産を後見人等が管理することになり、必要な支出を適切に管理してくれます。後見人等には親族のほか、場合によっては弁護士などの専門家が選ばれることもあります。

使い込みの疑いがある場合には、後見人等は預貯金の取引履歴を取得することができます。取引履歴を確認した結果、使い込みがあると判断された場合には、後見人等が家庭裁判所と協議しながら、お姉さんに返還を求めることになります。

不安は解消しておきたいものですが、安易に疑うとトラブルのもと。慎重に事実を確認し、献身的に介護してくれていることへの感謝の気持ちは忘れないようにしましょう。

弁護士 野村 憲一

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