日々の暮らしのちょっと難解なお悩みに、弁護士や司法書士など専門士業の先生たちが答えます。
協力/熊本県専門士業団体連絡協議会

「不動産鑑定評価書」って一体なに?

Q.わが家は先祖代々、地主の家系です。先月、相続が発生しました。相続税の申告について税理士に相談したところ、「不動産鑑定評価書を取ってみたら」と提案されました。「不動産鑑定評価書」とは何でしょうか。(40代 男性)
A.不動産鑑定士発行の文書 いろんな局面で活用されます

「不動産鑑定評価書」とは、不動産鑑定士が発行する不動産の経済価値が記載された文書です。対象となる不動産の価格(賃料)だけでなく、その価格に至った根拠が詳細に記されているため、説明責任を果たす必要がある局面で多く活用されています。例えば、固定資産税評価等の課税評価、公共事業の際の買収価格など、活用法は実にさまざまです。

個人の方が鑑定評価書を活用する局面も実は非常に多く、最近では相続税の申告時に不動産鑑定評価書を用いるケースが増えています。中でも、道路に面していない土地、耐震基準を満たしていない建物など“個性の強い不動産”は、所定のルールに従っただけでは真実の価値を把握できない場合もあります。そこで、不動産鑑定士が対象不動産の適正な時価を求めることで、結果として、相続税が安くなるケースもあります。

なお、単独の専門士業だけでは相談者に対して最適な解決策を提供できないこともあります。「法律、税務の問題と思って弁護士、税理士に相談したものの、不動産の時価なども問題になった」という場合は、不動産鑑定士も交えます。こうした、プロジェクトチームを組成し協調して案件に対応するというケースは近年、非常に増えています。

不動産鑑定士 村坂 亮

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