日々の暮らしのちょっと難解なお悩みに、弁護士や司法書士など専門士業の先生たちが答えます。
協力/熊本県専門士業団体連絡協議会
不動産投資の「利回り」ってなに?
Q.「年金2000万円不足問題」など将来への不安もあり、不動産投資を検討中です。ある日、不動産会社のチラシを見ていたところ、「利回り」という表現がありました。この「利回り」について教えてください。(60代 男性)
A.購入金額に対する年間家賃収入の割合です
個人年金としての収入を目的に、最近、不動産投資を検討される方が非常に増えています。
さて、ご質問にある「利回り」とは、「投資した金額に対して得られる収入の割合(年間収入÷投資金額)」のことです。不動産会社のチラシなどにも「表面利回り10%」「想定利回り10%」といった記載があると思いますが、利回り10%を簡単に表現すると「5000万円のマンションを購入して、年間500万円の家賃収入が見込める」ということです(年間収入500万円÷不動産価格5000万円=10%)。
ただし、各不動産会社によって利回りの内容が異なることがあるため、注意が必要です。それは収入の部分。現実の収入額なのか(現況収入・表面利回り)、満室稼働を想定した収入額なのか(満室想定収入・表面利回り)。もしくは、収入から各種コストを差し引いた純収入額なのか(実質利回り)。さまざまありますので、不動産投資を検討する場合は、どのような種類の収入に対応した利回りなのかを確認することが重要です。
ちなみに不動産鑑定においても、その物件の収益性を評価するために、「還元利回り」という考え方を用いて算出します。還元利回りは収益から費用を控除した純収入に対応した利回りです。
不動産鑑定士 村坂 亮
相談募集
はがき・封書 〒860‐8506 すぱいす「お悩み相談」係(宛先住所は不要)
メール spice.spice@kumanichi.co.jp ☆気軽にお寄せください
コメント
0