大きな変化が見られる妊娠・出産期。その時期をどう捉えるかが、今後のキャリアを考える上でとても重要です。

Lesson.16 「妊娠、出産」

キャリアの多様性が求められる妊娠、出産期 自分の姿を直視できる、シフトチェンジの時期と捉えて

女性は、結婚はもちろん、妊娠・出産により、大きく環境が変わることがあります。子どもを生み、育てながら働く場合、パートナーの考え方や頼れる親御さんが近くにいるか、勤務先に子育てをサポートする制度が整っているか、またそれぞれの職種などによっても、仕事と子育ての両立の仕方は異なります。一人一人が置かれた環境の中で、キャリアをどうつなげていくかを考える必要があります。

出産後すぐに職場復帰する人もいれば、育児休業を取得する人もいます。私が相談を受ける中では、妊娠、出産を経て育児休業を取得している間に、キャリアが中断してしまうと考える女性がとても多いようです。

休業することで、社会から取り残されたようなストレスを感じたり、復帰した際に元のポジションに戻れるかなど、不安を感じたりすることもあると思います。しかし、個人の努力で解決できることと、会社など周囲の協力が必要なこと、また社会の仕組みそのものが変わらないとどうにもならないこともあるのです。

いろいろ思い悩むより、今ある自分の姿を直視してみましょう。これから仕事を継続する中で、自分の「能力」「興味」「関心」がどこにあるのかを確かめる時間と考えてみるといいですね。

妊娠、出産は、キャリアのブランクとなるものではなく、シフトチェンジさせてくれるものと捉えていきましょう。

キャリアコンサルタント 広瀬 美貴子さん