前回はキャリアパスとは何かについて学びました。今回は長期的なキャリアパスの考え方を見てみましょう。

Lesson.26 「キャリアパス(2)」

目の前のできることに全力で取り組みながら キャリアを切り開く主体性が必要

「キャリアパス」を考える上で、まずは、5年後、10年後の中・長期的な目標設定をしてみましょう。5年後、10年後の自分を想像してみてください。どのような働き方で、どんな仕事をしていたいか。また、子どもや家族と日々どのように関わっていたいか。キャリアパスを考えるときには、仕事と私生活の両面から見ることがとても重要です。

私も10年前は、今の自分を想像することはできませんでした。しかし今は、子どもの成長を近くで見ながら、現在小学3年の娘が、高校を卒業する10年後は自分はどうしていたいか…と自問自答することがあります。

中・長期の目標は漠然としていてもいいのです。大切なのは、その目標に向け、今、自分が置かれた環境で何ができるかを分析し、全力で取り組む。自分の意志でキャリアを切り開く主体性なのです。

もちろん途中で、理想と現実のギャップに気付くこともあります。独身だった人は結婚、夫婦2人の生活から子どもが生まれ、親の介護が始まったなど、置かれた環境が変わり、先に考えた目標を軌道修正しなくてはならないこともあります。しかし、それでいいのです。中・長期的な目標は、小さな短期目標(スモールステップ)の積み重ね。少しずつ見直しをしながらもキャリアを積み重ねていくことが大切です。

杉山友香さん

キャリアコンサルタント
杉山友香さん