コミュニケーションスキルの一つ「アサーション」とは、どんなものか考えてみましょう。

Lesson.43 「コミュニケーションスキルを磨こう ~アサーション」

互いの気持ちを大切にするコミュニケーションスキル 風通しのよい職場づくりに取り入れてみよう!

アサーションとは、簡単に言うと“適切な自己主張”のことです。自分も他人も大切にした上で、自分の考えや意見を率直に、しかもその場の空気を読みながら適切に表現するコミュニケーションスキルを指します。その中には、自分が納得した上であえて自己主張をしないという選択もあります。

また言葉だけでなく、アサーションには表情も含まれます。言葉では「大丈夫」と言っていても、不満そうな顔をしているという場面がありますね。アサーションのスキルを習得すると、このような場面が少なくなります。

例えば、会議で出た意見に、A「違うと思うけれど波風を立てたくないので何も言わない」、B「頭ごなしにその意見を否定し、自分の意見を通す」、C「自分の意見の根拠を説明し、違う考え方を示す」、D「考え方は違うと思うが、その意見も納得できるので主張しない」という人がいたとします。この場合、CとDがアサーション的考え方になります。

「○○は間違っている」「○○して!」など、相手を批判したり、命令したりせずに、自分を主語にし「私はこう思います」「私は、こうしてもらえると助かる」という“アイメッセージ”で素直に表現するといいですね。私( I )の思いを伝えることで、相手(You)が自分で考え、自らの意思で行動してくれるようになり、よりよい関係性を築けると思います。

キャリアコンサルタント 森田裕子さん

キャリアコンサルタント 森田裕子さん