今回教えてくれるのは「浦田幸助さん」

うらた こうすけ

浦田幸助FP事務所所長。個別相談への対応やセミナー開催など、活動は多岐にわたる。ファイナンシャルプランナー(CFP(R))、一級ファイナンシャルプランニング技能士。
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最低限保障される“遺産の取り分” 兄弟姉妹を除く法定相続人が対象

【今回のスタディー】遺留分侵害額の請求権

前回(9月24日付)の当欄で佐藤ななみさんが紹介された「自筆証書遺言書保管制度」は、少しずつ利用者が増えてきているようです。新型コロナウイルス感染症の影響から、自分の「もしも」を考えて、遺言に関心を持つ人が増えているのかもしれません。

「遺留分」という権利

ところで、遺言を書く際に注意しなければならないことの一つに「遺留分」というものがあります。これは、一定の相続人(遺留分権利者)について、被相続人(亡くなった人)の財産から法律上、取得することが保障されている“最低限の取り分”です。

例えば、夫が遺言を残して死亡し、そこに「全ての財産を特定の施設に寄付する」などと書かれていた場合、残された遺族の生活のために、妻や子どもがその2分の1を取り返すことができます。この取り返す行為を「遺留分侵害額の請求」といいます。

遺留分侵害額を請求できるのは、配偶者、被相続人の子および、その代襲者・再代襲者(子が亡くなっている場合などに代わって相続する孫やひ孫)、直系尊属(父母、祖父母など)です。兄弟姉妹および、その代襲者には遺留分はありません。

相続人で異なる取得割合

遺留分の割合は、誰が相続人であるかによって異なります。直系尊属のみが相続人の場合は、法定相続分の3分の1で、それ以外の場合は2分の1です。

一例として、法定相続人が配偶者と子が2人であった場合の遺留分は、配偶者が4分の1、子がそれぞれ8分の1ずつになります。この場合、例えば相続財産が8000万円であれば、少なくとも、配偶者は2000万円、子はそれぞれ1000万円の遺留分を取得することが保障されています(左図参照)


「法定相続分」

法定相続分とは、民法で決められた原則的な相続分のことです。相続の割合は必ず従うべきものではなく、あくまで目安です。実際には各相続人で話し合いにより、割合を決めることが多く、遺言があれば、それに従って分割することが一般的です。

法定相続の場合は、相続の順位が決まっており、第1順位は子、第2順位は直系尊族、第3順位は兄弟姉妹となります。また配偶者は必ず相続人になり、相続分は、配偶者と子なら2分の1ずつ、配偶者と直系尊族だとそれぞれ3分の2と3分の1、兄弟姉妹の場合は、それぞれ4分の3と4分の1となります。配偶者以外で複数いる場合は人数で頭割りします。


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