補償対象外の人の運転は無保険状態に 『他車運転危険担保特約』で万一に対処

【今回のスタディー】自動車保険の特約

突然ですが質問です。あなたは、友人と一緒に日帰り旅行に出かけることになりました。メンバーの1人が所有する自家用車で、片道3時間の長距離を移動する計画です。

「運転は交代で」と考えていたところ、車の所有者から「自動車保険の契約を『夫婦限定』にしているので、皆さんの運転には保険が効きません。運転は私に任せて」との申し出が。もしものことを考えると保険が効かないのは確かに困ります。とはいえ、1人だけに長距離運転の負担を掛けるのも気が引けて…。こんなとき、あなたならどうしますか?


運転者の範囲を絞り込む特約

自動車保険には、運転者の範囲を絞り込むことで保険料の割引が受けられる制度があります。年齢を21・26・30・35歳などで区切り(年齢区分は保険会社により異なる)、それ以上の人のみを補償する『運転者年齢条件特約』や、本人および配偶者、もしくは家族のみを補償の対象とする『運転者限定特約』がそれに当たります。きっと多くの人が既に利用されていますよね。

こうして運転者を絞り込むと、保険料は抑えられます。しかし、対象外の人が運転する場合は、無保険状態となってしまいます。

一時的に借りた車の運転を補償

こうした状況を含め、他人名義の車を運転する機会がありうる人にぜひ知っておいていただきたいのが『他車運転危険担保特約』です。これは、一時的に借りた他人の車で事故を起こした場合、本人や配偶者、同居親族が加入している保険を使って補償を受けられるというもの。基本契約に自動付帯されていることがほとんどで、自分の車に掛けているのと同じ範囲で補償を受けることができます。

家族名義の保険を使う場合、自身もその対象に含まれていること(年齢条件など)が前提です。とっさの事態に備えて内容を把握しておきたいですね。


「他人の車」ってどこまで? 事故状況の範囲は?

『他車運転危険担保特約』の対象となる「一時的に借りた他人の車」の範囲は、自家用乗用車(普通・小型・軽四輪)、自家用貨物車(小型・軽四輪)、自家用普通貨物車(最大積載量2トン以下)、特殊用途自動車(キャンピングカー)です。このとき、記名被保険者・配偶者・同居親族が所有または主に使用する車は除かれます。

対象となる事故は「運転中」に限られ、駐停車中は対象外です(信号や踏切待ちなどを除く)。また、会社の車を仕事のために使っている場合も、この特約では補償されません。


さとう ななみ

「お金ともっと仲良く!」を合言葉に『佐藤ななみのおかねの教室』を主宰。家計・住宅・保険・資産運用の講座や相談業務を展開中。書類整理やフリーランス向けワークショップも人気。
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