“2階建て”に例えられる国の年金制度 知っておきたい基本的な仕組み

【今回のスタディー】公的年金

私たちの老後を支えてくれる国の年金制度。長期にわたって保険料を納め、将来の生活基盤となるものでありながら、その仕組みについては意外と知らないのではないでしょうか。今回は、公的年金の基本についてお話しします。

働き方で保険料負担に違い

国の年金は、家に例えて“2階建て”ともいわれます。1階部分が、20歳以上60歳未満の全ての人が加入する『国民年金(基礎年金)』。働き方によって被保険者区分が第1~3号に分けられています。

会社員や公務員などのサラリーマンは「第2号被保険者」です。毎月の給与から天引きされる厚生年金保険料(標準報酬月額×9.15%)の中に、基礎年金部分の保険料も含まれています。「第2号被保険者」に扶養される配偶者が「第3号被保険者」です。この人たちには直接的な保険料負担はなく、保険料は第2号被保険者全体が負担しています。

そして最後に、自営業者やその被扶養配偶者、学生など、2~3号を除く全ての人が「第1号被保険者」です。1人当たり毎月1万6490円(平成29年度)の国民年金保険料を納めます。

“2階建て”に例えられる国の年金制度 知っておきたい基本的な仕組み

納めた期間で決まる受給額

資格期間(保険料納付・免除・合算対象の各期間)が通算10年以上ある人は、65歳から『老齢基礎年金』を受給することができます。受給できる年金額は、保険料納付期間によって決まります。40年間もれなく保険料を納めたときの満額は77万9300円(平成29年度)。これに「保険料を納めた月数÷加入できる月数(=480カ月)」を掛けた金額が、一人一人の受給額です。長く納めた人ほど多くの年金がもらえるというわけです。

なお、2階部分として加算される『老齢厚生年金』については、報酬が高い人ほど保険料が高いことから、保険料納付期間だけではなく報酬額にも影響を受けます。こちらはまた別の機会に。

“黄色い封筒”が届いた方へ

ここでは、資格期間10年以上で年金受給権が発生するというお話。実は、今年7月まで「25年以上」とされていました。このたびの改正で、無年金だった人のうち新たに64万人が受給資格を得たそうです。該当者には、日本年金機構から請求手続きを案内する黄色い封筒が発送されています。速やかに手続きをされてくださいね。

ちなみに、納付期間10年で受給できる年金額は月1万6000円程度。60歳を超えても保険料を納付できる『任意加入制度』や、未納付分をさかのぼって納付する『後納制度』など、年金額を増やす工夫も試みてみたいものです。


さとう ななみ

「お金ともっと仲良く!」を合言葉に『佐藤ななみのおかねの教室』を主宰。家計・住宅・保険・資産運用の講座や相談業務を展開中。書類整理やフリーランス向けワークショップも人気。
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