“元本保証”で資金が減ってしまう!? 定期預金型の意外な落とし穴

【今回のスタディー】資金運用~iDeCo編~

このコーナーだけでなく、第1~3週の『家計相談Q&A』でも頻出ワードとなっている「iDeCo(イデコ)」。個人型確定拠出年金の愛称でしたね。このiDeCoについて、割とよくあるお悩み事例を紹介したいと思います。

口座管理料を見落とさないで

「前に勤めていた会社が、数年前に確定拠出年金を導入しました。その際、説明はあったものの意味はサッパリ分からず…。とにかく運用方法を選ぶように言われ、株は分からないし減るのが怖いので元本保証の“定期預金”を選びました。その後、転職したのですが、今の職場には制度がありません。個人型に移行され、何回か残高の通知が送られてきたものの、そのたびに少しずつ資金が減っています。一体どういうことでしょうか?」

前提として知っておきたいのは、iDeCoには口座管理料がかかるという点。金額は金融機関によって異なり、加入時に一度だけ2777~3857円が、積立期間中は167~617円が毎月(最多は400円台)、そして据置期間中は64~514円が毎月(最多は300円台)…といった具合です。

これまでご相談を受けた範囲では、個人型へ移行後、新たに資金を積み増している人は少なかった印象です。前の職場で積み立てた資金を定期預金勘定で据え置いた場合、残高が何十万円かあっても、受け取れる利息額はせいぜい年に数十円。その一方で、年間4000円前後の口座管理料が差し引かれてしまうと…? 資金が減っていくのは当然ですね。

避けてばかりはいられない時代に

解決策はまず、金融機関は手数料も確認して選択(変更)すること。そして、それなりの運用益が見込めなければ資金は減るものと心得ること。いきなり運用しろと言われても困惑するのは当然でしょう。それでも、「分からないから」「怖いから」と避けてばかりはいられない時代にあるのだと思います。

改めて求められる金融教育

「何がお薦め?」「○○ってどう?」。そんな質問をよくお受けします。答えは…もちろんあるのですが、皆さんに同じ回答はいたしません。資金使途、運用期間、資産規模などをお尋ねし、複数の選択肢から絞り込むのが真っ当な流れというもの。選択には理由があるのです。

そして、どんなにプロの意見を聞いても、最終的な決断はあなたの役割です。そのためには内容を理解する必要があり、そこには系統立った学びが欠かせません。毎日の生活や労働にも直結する“お金”のこと。改めてあらゆる世代に金融教育が求められていると感じます。


さとう ななみ

「お金ともっと仲良く!」を合言葉に『佐藤ななみのおかねの教室』を主宰。家計・住宅・保険・資産運用の講座や相談業務を展開中。書類整理やフリーランス向けワークショップも人気。
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