過去5年の未納分を納められる特例 “後納制度”は今年9月末まで

【今回のスタディー】国民年金保険

老後生活の支えとなる国民年金。保険料を納付できる期間は「納付月から2年以内」が原則です。それを過ぎると時効を迎え、未納分の保険料は、納付したくてもできなくなってしまいます。

この原則に対し、実は現在、特例的に過去5年分までさかのぼって保険料を納付することができるという“後納制度”が取り扱われています。ただ、期限が定められており、残り約2カ月、平成30年9月末日までの措置となります。

無年金を回避、受給額アップにも

65歳から受け取ることのできる老齢基礎年金は、保険料納付済期間と保険料免除期間、および合算対象期間の合計が10年以上ある人に受給権が発生します。受け取る年金額は、加入可能月数(480カ月)のうち保険料を納付した月数、および免除期間に応じたみなし納付月数の割合によって計算されます。

また、所定の障害状態になった場合に支給される障害基礎年金や、亡くなった被保険者の遺族に支給される遺族基礎年金についても納付月数について要件があり、いずれも満たしていない場合、受給権を失うことがあります。保険料を納付できなくなることは、年金額が減ってしまうばかりか、無年金状態をも招きかねない大きな不安要因なのです。

利用には事前の申し込みが必要

特に、未納月数が受給資格期間に影響する人は、無年金状態を防ぐためにも急ぎ納付するよう強くお勧めします。後納制度の利用には、事前に申し込みが必要です。詳しくは、ねんきん加入者ダイヤル〈0570-003-004〉、またはお近くの年金事務所でお尋ねください。

これまでの保険料納付記録や後納できる金額、また将来の年金受給見込額などについては、日本年金機構が開設している『ねんきんネット』でも確認できます。https://www.nenkin.go.jp/n_net/index.html

“後納”と“追納”の違いに注意

国民年金保険料の“後納”について紹介しました。保険料を後払いできる制度には、このほかに“追納”の制度があります。“後納”が、手続きなく納付が遅滞している場合の特例的な取り扱いであるのに対して、“追納”は、保険料の払い込み免除や猶予の承認を受けた期間に対する標準の取り扱いです。過去10年以内の分までさかのぼって納付が可能で(事前申し込みが必要)、免除や猶予のままでは低く抑えられてしまう年金受給額を回復することができます。まとめて納めた保険料については、後納・追納ともに社会保険料控除を受けられます。


さとう ななみ

「お金ともっと仲良く!」を合言葉に『佐藤ななみのおかねの教室』を主宰。家計・住宅・保険・資産運用の講座や相談業務を展開中。書類整理やフリーランス向けワークショップも人気。
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