国立大学が授業料値上げを表明 奨学金負担が強まる恐れに懸念

【今回のスタディー】教育と奨学金

今月中旬、大学の授業料に関して気になる情報が飛び込みました。国立大学である東京工業大学が、2019年以降の入学者に対し年間授業料を10万円引き上げるというニュースです。

国立大学が学校単位で法人化し、国立大学法人となったのは04年のこと。授業料は、国が定める標準額(現53万5800円)を基準に、大学ごとに設定することができることになっています。実際の運用は、ほとんどの大学が標準額をそのまま採用しており、実質的に全国一律だったのですが、初めて値上げを表明した国立大学が現れたことになります。

増えている奨学金負担

これを皮切りに、相次いで値上げに踏み切る国立大学が出るのではと懸念を抱くのは私だけではないでしょう。子どもの教育水準と保護者の経済力の相関性はよく指摘されますが、その様相はますます強まるのかもしれません。

あくまで私の感覚ではありますが、20代から30代の方の家計相談において、以前と比べると、奨学金を返済している人の割合が顕署に高くなっているように感じます。ご夫婦共に返済中という世帯も少なくなく、月々の負担はなかなかの重さ。まさに「マイナスからのスタート」を余儀なくされている若い世代の現実です。

教育は社会インフラ!?

「先々のことまで考えて借りましょう」。大学などへの進学のため奨学金を検討している人にこんなことを言うのは簡単ですが、社会の仕組みも知らない、お金の教育など受けたこともない高校生にとっては難しい問題。また、お金の教育を受ける機会についても、どう考えたらよいものでしょうか。

教育はとかく、個人的な問題と捉えられがちです。しかし実は、社会を支える人材を育成するインフラ事業なのではないでしょうか。そう考えると、社会全体で支えていく必要があるように思うのです。

お金の教育はやっぱり大事!

英語やダンス、プログラミングが義務教育で必修になっているそうですね。時代に合わせた新しい教育、大いに結構だと思います。ただ疑問なのは、どうしていまだにお金の教育が必修にならないのか? 社会生活上、避けて通ることはできないのに…。

子どもの頃からきちんと教育を受けていれば、高校生にもなると自身の教育費や奨学金について、先を見越して考えることもできると思うのです。教育費の在り方を考えると同時に、教育の内容についても議論を進めたいものです。


さとう ななみ

「お金ともっと仲良く!」を合言葉に『佐藤ななみのおかねの教室』を主宰。家計・住宅・保険・資産運用の講座や相談業務を展開中。書類整理やフリーランス向けワークショップも人気。
https://kakei773.com

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