オリンピックイヤーいよいよ幕開け 将来に不安はあるも希望描く一年に

【今回のスタディー】新春特別編

さあ、2020年。いよいよオリンピックイヤーの幕開けですね。オリンピックといえば、NHK大河ドラマ『いだてん』はご覧になっていましたか?

日本人初のオリンピック選手であり、郷土が誇る金栗四三先生のマラソンに捧げた生涯。オリンピック開催に人生を懸けた人々の不屈の情熱。涙なしには見られないシーンがたくさんありましたね。

人は喜びより痛みを強く感じやすい

『いだてん』の舞台から半世紀とちょっとで、私たちの社会は、当時からは想像もつかないほど便利で豊かになったと思います。ですが聞こえてくるのは、未来への希望よりも不安の声。少子高齢化や頻発する自然災害などもさることながら、漠然とした閉塞感の中、何となく不安な気分に巻き込まれている…というのが実態ではないでしょうか。

人は、新しいものを手に入れる喜びよりも、既に手にしているものを失う痛みの方を2~2・5倍ほども強く感じるのだそうです。行動経済学で『プロスペクト理論』と呼ばれるものです。

多くを持たず、努力と工夫で作り出してきた少し前の時代に対して、何でも自由に手に入る現代。だからこそ、お金を含め、持たないこと、失うことへの不安が大きいのかもしれません。

ためるだけでは不安は拭えない!?

欲しいものを手に入れ、夢や願望をかなえるために、お金をためる人は多いでしょう。一方で、不安を拭い去るためにためるという人も。ご相談を受ける中で実感するのは、前者は高い確率で達成するのに対して、後者は結果にたどり着きづらいということです。いくらためても、直接的に不安から離れることにはならないからです。

もしも…将来のお金に対して不安があるのなら、具体的に掘り下げてみませんか。不安の正体が明確になれば、それはクリアすべき目標となります。私も『いだてん』に学んだ先人たちの熱い情熱をお手本に、新年の抱負をしたためてみることからスタートしたいと思います。

ライフプランを通して本当の願いに向き合って

夢や願望を実現するための地図ともいえるライフプラン。作成は、願望を数多く書き連ねる作業からスタートします。重要なのは、現状を徹底的に無視すること。「お金がない」「時間がない」「こんな年齢」など、あらゆる“言い訳”を排除して「全てが整っているなら本当はどうしたい?」に向き合ってみてください。手に入れた姿をイメージしてワクワクするなら、それが本当の願いです。遠慮なく全てかなえてしまいましょう。

そのために不足している要因は「どうやって整えるか?」を考え計画します。お金もその中の一つ。マネープランに一般論はありません。全ては「あなたがどうしたいか」が原点です。


さとう ななみ

「お金ともっと仲良く!」を合言葉に『佐藤ななみのおかねの教室』を主宰。家計・住宅・保険・資産運用の講座や相談業務を展開中。書類整理やフリーランス向けワークショップも人気。
https://kakei773.com

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