"お金のプロ"がズバリ!家計簿チェック
今回答えてくれるのは 佐藤ななみさん
Q.
現在、独身で実家暮らしです。ゆくゆくは結婚もしたいですし、子どもも希望していますが、低収入のため貯蓄が難しく、将来が不安です。
今の勤め先は会社の規模が小さくボーナスがありません。退職金制度もありませんが、近々、確定拠出年金を導入するという話があり、興味を持っています。
生命保険は、入院したときや働けなくなった場合に備える目的で月々8000円を、また貯蓄目的で月々1万5000円と、年払いで外貨建終身保険に20万円ほど払っています。
もっと上手に貯蓄できるよう、見直せる点を教えてください。
A.
「貯蓄できている実感がない」そうですが、収支表を拝見すると、貯蓄目的で拠出している金額は、積立と保険を合わせて年間62万円。実に手取り額の3分の1に相当し、かなり優秀だと思います。
見直せる部分があるとすれば、貯蓄手段に保険商品を使っている点。保険は預金とは異なり、支払った全額が積み立てられるわけではありません。保険種類や契約期間などによっても異なりますが、おおむね1~3割が万一の保障などの費用として差し引かれるため、長期間の元本割れが避けられない構造です。その割に低金利で収益は期待できず…。ある程度の期間、元本割れを受け入れられる資金なら、つみたてNISAや導入予定の確定拠出年金など、優遇税制を利用した積立投資を検討してみては。コスト面も収益性も格段に改善されると思います。
生命保険は、万一の保障内容も今一度確認しましょう。「働けなくなったら」で人気の就労不能保険ですが、保険金が給付される「所定の状態」は会社によって異なります。どんな状態でいくら受け取れるのか。払い込み額次第では、貯蓄の方が役に立つ可能性も考えられると思います。
最後に、確定拠出年金は60歳まで絶対に引き出しできません。節税額とのバランスを見て、無理のない金額で続けてくださいね。
さとう ななみ
「お金ともっと仲良く!」を合言葉に『佐藤ななみのおかねの教室』を主宰。家計・住宅・保険・資産運用の講座や相談業務を展開中。書類整理やフリーランス向けワークショップも人気。
https://kakei773.com
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次回の予定は
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