【389号】ななみ先生の家計相談 Q and A

今年の夏に子どもが誕生 この先10年の養育費を知りたい

Q.

夏に子どもが生まれました。また、来年にはマイホームを新築、5月からは住宅ローンの返済も始まります。

ひとまず、住宅ローン控除を受けることができる向こう10年間の見通しを立てたいと思い、いろいろシミュレーションしています。10年で必要となる子どものためのお金は、合計でいくらほどを想定しておけばよいですか。さらに、その間には妻の車も買い替えが必要となるので、200万円ほどの余裕も作りたいです。

住宅ローンは、できれば返済開始から20年以内には完済したいと夫婦で話しています。


A.

お子さんのお誕生おめでとうございます。10年間でかかる養育費ですね。合計額を把握されたいのはどうしてなのでしょう。というのも、それらの大半は、日々の生活に溶け込んでしまう性質のものであり、月々の収入からコツコツ賄っていくものだからです。

どこかの時点で一気に支出するものではない以上、今後の生活設計に当たって、それは果たして意味のある数字なのか…。例えば、「10年間の食費の合計額」に意味を見いだせるのかどうかと同様に感じますが、いかがでしょうか。

来春から、住宅ローンの返済が始まることは、収支をリバランスする良い機会ですね。住宅ローンをはじめ、車の購入準備資金を含めた固定的かつ優先度の高い支出から予算を割り振って、お子さんの養育費を含めた日常生活費は、収入の残り枠内に収まるように管理しましょう。家計とは、生身の人間の生活そのもの。特定費目の増減にのみとらわれることなく、常に全体のバランスを見ていくことが、ライフ&マネープラン成功の鍵となります。

住宅ローンは、急いで完済することが本当に得策かどうか…? 特に、教育費のピーク期には、手元資金の充実を優先したいところ。くれぐれも、最も低金利の住宅ローンを完済した結果、教育ローンを組むような事態にはなりませんように。


さとう ななみ

「お金ともっと仲良く!」を合言葉に『佐藤ななみのおかねの教室』を主宰。家計・住宅・保険・資産運用の講座や相談業務を展開中。書類整理やフリーランス向けワークショップも人気。
https://kakei773.com

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