子どものために1000万円貯金したい 何が正しい使い方なのか教えて

Q.

1児を育てるシングルマザーです。元夫からの養育費や児童手当、児童扶養手当まで合わせると月20万円近く収入がありますが、支出も多くプラスマイナスゼロです。

昨年の夏以降、思いがけない出費が続いて貯蓄を取り崩しました。私の状況を心配して、姉妹も何かと助けてくれます。お金の使い過ぎを反省しており、何が正しいのかを知りたいです。

私の夢は、子どものために1000万円貯(た)めることです。児童手当と養育費の分は毎月欠かさず貯金しており、現在177万円になりました。学資保険も考えていますが、今のところ加入していません。

A.

最初にお伝えしたいのは「頑張り過ぎないで」ということです。「子どものために1000万円」の理由は「教育費がそれぐらいかかると聞いたから」とのこと。よく耳にするフレーズではありますが、それは「幼稚園から大学卒業まで19年間かけて支出する平均額の合計」であって、ある時点で一度に支出するものではありません。大半は月々の収入から賄うもので、重要なのはその時々の収支が回せるかどうかです。

とはいえ、大学進学を考えると、ある程度の蓄えはあったほうが安心ですよね。積立方法については、今どき学資保険に加入するのは得策とはいえず…。ひとまず預貯金のままでよいと思います。金額については、これから児童手当分だけを積み立てていっても、現在の残高と合わせて、中学卒業までに300万円を超える蓄えとなります。あとはバランスですが、お子さんの“いま”のためにも、また、お母さんが笑顔でいられるためにも、必要なものに支出することをご自身に許してあげてください。

先々の教育費については、ひとり親家庭などに義務教育期間の給食費や修学旅行費などを支援する『就学援助制度』、私立高校の授業料等に対する補助金などもあります。社会の支えを受けながら、ちゃんとやっていけますよ。自信を持って進みましょう。


さとう ななみ

「お金ともっと仲良く!」を合言葉に『佐藤ななみのおかねの教室』を主宰。家計・住宅・保険・資産運用の講座や相談業務を展開中。書類整理やフリーランス向けワークショップも人気。
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