かさむ子どもの教育費… 老後資金の貯蓄ができるか心配
Q.
第1子は私立高校に在学中。今春、第2子も私立高校へ進学しました。さらに2年後には、第1子と第3子が大学と高校にダブル進学します。特に、第1子は県外の私立大学を志望しており、当面の教育費に戦々恐々としています。
私は、ちょうど転職を控えているところです。再就職先では、月の手取り額が3万円ほど減る予定。減額分は夫の昇給で取り戻せることを期待しているのですが…。
住宅ローンの返済は72歳までかかる予定です。少しでも早く完済できるよう繰り上げたいのですが、老後資金を貯(た)められるのかも心配です。
A.
教育費が圧倒的に集中している時。再来年にはさらなる負担増を控え、まさに「戦々恐々」ですね。
大学への進学資金については「さすがに全額は無理」とのことで、奨学金を活用する方向でご本人とも話し合われているそうです。これから8年ほどは、貯蓄を増やすことより「可能な限り、取り崩しや借り入れを抑えられたら合格」と考えておくほうが健全ではないでしょうか。
転職による収入額の変化も踏まえ、家計全体を再構築するには良いタイミングですね。日常生活費がいまひとつ把握できていないとのことですが、1年分ほど預金通帳の出入りを振り返ることで、詳細に洗い直すことができます。
ただ、作業の手間や、現実に向き合うことへの心理的な障壁から、難しく感じる人も多いようです。そんなときは、自分だけで背負い込もうとせず、専門家を頼ってしまいましょう。迷い、立ち止まっている間のロスを考えると、結果としてはるかに安上がりです。
住宅ローンは「低金利・優遇税制付き・保険付き」という極めて特殊な借入金。慌てて返すより、長い目で付き合うほうが賢明です。教育費が終わる40代終盤からは、毎年100万円以上が浮く予定。老後資金も一気に蓄えられますね。今が最大の踏ん張り時。明るく乗り切りましょう。
さとう ななみ
「お金ともっと仲良く!」を合言葉に『佐藤ななみのおかねの教室』を主宰。家計・住宅・保険・資産運用の講座や相談業務を展開中。書類整理やフリーランス向けワークショップも人気。
https://kakei773.com
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