貯蓄はほとんど保険商品で 35年続く住宅ローンに不安

Q.

土地を購入しました。ただ、念願のマイホームが実現するという幸せよりも、この先35年も続く住宅ローンに不安でいっぱいです。

住宅ローンは、希望した金額の融資が下りなかったので、当初の予定よりも頭金を多く入れざるを得なくなりました。手元の資金がほぼ無くなってしまい、家具や家電の買い替えや引っ越しにかかる費用は、引き渡しまでの半年ほどで用意しなければなりません。

児童手当は家計に入れず、学資保険の積み立てに充てています。それ以外の貯蓄は、個人年金や外貨保険で貯(た)めています。

A.

新築おめでとうございます。決断したからには進むしかありませんね。新生活にふさわしく、家計を再構築しましょう。

希望額まで融資が下りなかったことで、手元資金が手薄になってしまったのですね。見方を変えると、出せる資金があったからこそマイホームが実現できたともいえませんか。そこまで準備ができていたことに、自信を持っていただきたいと思います。

貯蓄は、年90万円近くを蓄えながら、そのほとんどが教育・老後資金といった超長期の資金ですね。さらに、その手段が全て保険商品という点が気になります。ゼロ~マイナス金利時代に加入した貯蓄型保険は、期間の割に収益の期待度が薄いと言わざるを得ないのが現実。個別商品の利回りについては、詳細分析の上、それぞれに判断が必要ですが、全体的に早めに別の手段に切り替えた方が損失を抑えられる可能性が高いと思います。

引っ越し関係で資金が必要な時期でもありますし、保険でたまっている資金は一旦ここで有効活用されては。将来の資産形成に関しては、3~5年スパンの中期資金づくりも視野に入れ、新たに配分し直す方が有効かもしれません。その際、生命保険も必ず見直しを。団体信用生命保険を生かし、今後の保険料支払いをグッと抑えましょう。


さとう ななみ

「お金ともっと仲良く!」を合言葉に『佐藤ななみのおかねの教室』を主宰。家計・住宅・保険・資産運用の講座や相談業務を展開中。書類整理やフリーランス向けワークショップも人気。
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