貯蓄をはたいて住宅ローン完済 学費と老後の資金、どう準備を?
Q.
第1子は県外の大学に在学中。私立理系のため校納金も高額です。この春からは、第2子も県外の大学へ進学予定で、同じく理系志望です。
借金に対する抵抗が強く、住宅ローンは30代のうち完済してしまいました。住居費がかからない代わりに、学資保険を除いて、貯蓄はほとんど残っていません。
奨学金は極力、利用しないつもりです。私自身が学費は親から全て整えてもらいましたので、子どもたちにも同じようにしてあげたいと考えています。
今は貯蓄ができない時期であることは理解していますが、老後資金の準備についても気になります。
A.
30代で住宅ローン完済とは、かなりのハイペースで繰り上げ返済なさったのですね。お手元の資金はほどほどに残しつつ、住宅ローンとも緩やかに付き合う方法もあったかもしれません。もちろん、安易な借り入れは避けたいですが、健全な金融まで排除しなくてもよかったかなと感じました。この先、必要に応じてローンと上手に付き合う姿勢も大切かと思います。
お子さんの進学資金については、学資保険の他に、お身内からの援助も期待できそうとのこと。このとき、気になるのが贈与税ですね。贈与税は、必要な都度、直接的な支出のために受け取った教育資金については課税されません。それ以外も、受贈者一人当たり年110万円までは非課税なので、この枠をうまく活用したいですね。
それでも足りない場合は、『教育資金一括贈与の特例』の活用も検討できます。これは、祖父母から孫への教育資金贈与について、一定の条件下で、一人1500万円まで非課税とする制度です(現行2019年3月末までの贈与。今国会で2年延長を審議中)。詳細は、お近くの税務署または税理士にご確認ください。
教育期間が終われば、再びハイペースで貯蓄できる状況が訪れます。老後資金は、それから考えるつもりでどっしりと構えていいのではないでしょうか。
さとう ななみ
「お金ともっと仲良く!」を合言葉に『佐藤ななみのおかねの教室』を主宰。家計・住宅・保険・資産運用の講座や相談業務を展開中。書類整理やフリーランス向けワークショップも人気。
https://kakei773.com
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