高校生の娘と2人で実家住まい 必要な蓄えの見当がつきません

Q.

高校生の娘と2人暮らしです。実家に住んでいるため家賃は不要ですが、姉宅で暮らす両親に代わって家の管理を任されています。実家はオール電化で給湯器が老朽化しており、近いうちに新調する必要があります。

子どもの学費は、離婚した元夫が負担してくれています。今後の進学についても心配しなくていい状況です。

これから必要な予備費として、どの程度の蓄えがあればよいか見当がつきません。貯蓄も保険も不足しているような気がします。何をどのように節約して蓄えていけばよいでしょうか。


A.

「これから必要な予備費」の把握が課題ですね。例えば「何歳までにいくら貯(た)めるべき?」「同年代の平均貯蓄額は?」といった質問をよくいただきますが、個人のライフプランにとって、一般論や平均額ほど意味のないものはないと私は思います。真に役立つマネープランのために、今後の具体的なライフイベントを想定するところから始めてみましょう。

まず教育費については、特に準備の必要はないとのこと。あとは娘さんを確実に自立へ導くのみですね。

ご自身の将来設計はどのようにお考えでしょうか。この先やってみたいこと、行ってみたい場所などはありますか? ご実家の保守費についても、給湯器に限らず今後もいろいろとあるはずです。何年後にどこをどうするか? 予算はどれぐらいか? 長期修繕計画を立ててみる必要がありそうですね。また、車や家具家電品の買い替え費用も見落とせません。それらの資金が、必要な時にスムーズに捻出できるよう組み立てを行います。

保険は、何に対する備えに不足をお感じですか? 最も重要な死亡保障についても、それほど高額の準備は必要ないと思います。ここはむしろ、保険料をできる限り抑えて浮いた分で貯蓄を増やすほうが、より広範囲で柔軟な備えを築くことができるはずです。


さとう ななみ

「お金ともっと仲良く!」を合言葉に『佐藤ななみのおかねの教室』を主宰。家計・住宅・保険・資産運用の講座や相談業務を展開中。書類整理やフリーランス向けワークショップも人気。
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