探検隊メンバーが抱いている、まちづくりや地域活動についての疑問・質問を、各回のテーマに精通した方にぶつける「What‘sまちづくり」。今回は、地域の中で“女性ならではの視点”を生かしたさまざまな取り組みを行っている「女性の会」について、北区植木町山本校区の「やまもと女性の会」の皆さんに聞きました。
今週は

What’sまちづくり


目配り・気配り・心配り。女性ならではの視点で地域を支える

明治から大正にかけて、成人女性の親睦や娯楽、教養等を目的として全国各地で結成された「婦人会」。夏祭りや敬老会、美化活動などを縁の下で支える、地域行事には欠かせない存在でした。しかし近年、女性の社会参画や共働き家庭の増加に伴い、会員数が年々減少。解散を余儀なくされる地域も少なくありません。

北区の山本校区も例外ではなく、会員数減少を理由に12年前に婦人会が解散。しかし、その後、集中豪雨などの相次ぐ自然災害や、校区内で起こった火事を目の当たりにした現会長の岩下厚代さんらは、「女性だからこそできる、きめ細かな地域貢献があるはずと強く思うようになりました」。

取材当日は、山本地域コミュニティセンターで開かれた「健康まつり」参加者への昼食づくりを担当。地域の食材をふんだんに使った体に優しいメニューがテーブルを彩ります

「やまもと女性の会」発足会の様子(写真提供/植木まちづくりセンター)

「やまもと女性の会」発足会の様子(写真提供/植木まちづくりセンター)


熊本地震をきっかけに 絆が深まり、会発足へ

そうした思いに共感する仲間が徐々に増え、婦人会に代わる新たな組織を発足させようと準備を始めた直後の2016年4月、熊本地震が発生。「幸い山本校区に大きな被害はありませんでしたが、避難所となった植木文化センターは、多くの人でごった返し混乱していました。そんな中、仲間が自然と食材を山本地域コミュニティセンターに持ち寄り料理を作って、避難所まで運びました」と当時を振り返る顧問の原満喜子さん。

これを契機に改めて女性による活動の必要性を共有した20人がメンバーとなり、同年6月に「やまもと女性の会」が発足。自治協議会や民生委員、社会福祉協議会などとも連携し、さまざまな地域活動に参加しています。同校区自治協議会の境俊次会長は、「地域活動は家庭と一緒。女性の会は地域のお母さん的存在で、いるだけで周りの人が笑顔になる」と話します。

もちろん、婦人会解散で得た教訓も忘れていません。「強制的な入会や参加は求めません。共働き世帯も増えているので、できる人ができる時に参加してもらえれば十分。時代に合わせて変化しつつ、地域への“目配り・気配り・心配り”だけは変わらず大切にしていきたい」と岩下さん。

発足から2年半がたった現在の会員数は約60人。植木地域で最も高齢化率の高い山本校区の未来を見据え、認知症患者を地域でサポートしていける取り組みなど、人と人とのつながりを大切にした活動をこれからも続けていきます。

毎年8月開催の夏祭りでは、バザー出店のほか校区に伝わる「すいか音頭」の指導も(写真提供/植木まちづくりセンター)

毎年8月開催の夏祭りでは、バザー出店のほか校区に伝わる「すいか音頭」の指導も(写真提供/植木まちづくりセンター)

年1回開催される総会では、メンバーの意識向上を目的とした講演会も実施(写真提供/植木まちづくりセンター)

年1回開催される総会では、メンバーの意識向上を目的とした講演会も実施(写真提供/植木まちづくりセンター)


探検隊メンバーの取材メモ

若い方から年配の方まで幅広い世代が入会していて、「やりたい時、できる時」に参加するというスタンスは、メンバーの負担にならず素晴らしい取り組みだなと思います。「“目配り・気配り・心配り”。を心掛けていきたい」と笑顔でお話しされていたのが、とても印象的でした。普段、地域の方々と交流する機会があまりないので、私もこうした形であれば地域活動に参加しやすいかなと思います。

船本さん

婦人会に代わる組織として立ち上がった「女性の会」。ネーミングが新しくなっただけでなく、会員の得意分野を生かした活動を心掛け、入会しやすい環境づくりに努めているのが素晴らしいですね。人材と財源の確保が今後の課題とのことですが、ピンクのそろいのポロシャツを着た会の皆さんの意欲あふれる話を聞いていたら、さらに活躍の場が広がるのではと思いました。

谷口さん


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