"探検隊"メンバーが抱いている、まちづくりや地域活動についての疑問・質問を、各回のテーマに精通した方にぶつける「What‘sまちづくり」。今回は、秋津地域が誇る幕末の偉人の功績を顕彰・PRする活動を続けている「横井小楠顕彰会」を紹介します。同会会長の富澤健二郎さんに、会の活動状況や活動の意義などを聞きました。
今週は

What’sまちづくり


「横井小楠」を通じた地域のまとまりや交流に期待

幕末に活躍した熊本(肥後藩)出身の儒学者で、明治維新の立役者となった坂本龍馬や勝海舟、吉田松陰らにも多大な思想的影響を与えた横井小楠。その功績を後世に伝えるために活動しているのが、彼が晩年を過ごした秋津地域の「横井小楠顕彰会」です。

同会会長を務める富澤健二郎さんによれば、会の発足は約60年前。「戦前から由縁のある人たちが命日に墓参しており、昭和30年ごろに『顕彰会』として活動するようになったようです」

同会は、秋津地域内の4つの小学校区(秋津、桜木、桜木東、若葉)の町内自治会長、校区自治協議会長、地域公民館長、各小学校校長など、約60人で構成されています。主な活動は、2月に行われる「墓前祭」の準備や運営。また、本年度は横井小楠の生誕210年・没後150年の節目に当たることから、PRグッズの製作、秋津公民館との共催による講演会(5回シリーズ)の開催など、例年以上に多くの活動がありました。

昨年10月、市文化振興課主催で行われた「歴史ウォークin沼山津」には、約60人が参加し、横井小楠の足跡をたどりました(写真提供/秋津まちづくりセンター)

昨年10月、市文化振興課主催で行われた「歴史ウォークin沼山津」には、約60人が参加し、横井小楠の足跡をたどりました(写真提供/秋津まちづくりセンター)

小楠没後150年(生誕210年)を記念して開催された全5回の講演会で墓前祭への思いを語る富澤会長(写真提供/秋津まちづくりセンター)

小楠没後150年(生誕210年)を記念して開催された全5回の講演会で墓前祭への思いを語る富澤会長(写真提供/秋津まちづくりセンター)


地域の各種団体やまちセンも顕彰会の活動をサポート

このほかにも、本年度は地域のイベントなどと連動して、横井小楠の名をPRするため、積極的な取り組みを行っている同会。しかし、「顕彰会だけでは、人手も資金も足りないので、地域の方々にさまざまなサポートをお願いしています」。

墓前祭には、民生委員をはじめ、地域の各種団体も駆け付け、運営を手伝います。また、秋津まちづくりセンターも、各種行事の告知などのサポートに加え、補助金活用の提案を行っています。

富澤さんは、顕彰会の活動も大きな意味で“まちづくり”につながると話します。「墓前祭では、横井小楠が2人のおいに送った『送別の語』を、小学生たちが暗唱します。こうして彼の業績や残した言葉に触れることで、自分が生まれ育った地域に誇りを持ってほしい」

地域の偉人を対外的にPRするだけでなく、地域に暮らす人々にとっての“よりどころ”となるよう理解を深めるのも、顕彰会の重要な役割となっているようです。

顕彰会で製作したPR用の横断幕(写真提供/秋津まちづくりセンター)

顕彰会で製作したPR用の横断幕(写真提供/秋津まちづくりセンター)


今後も続く顕彰企画 功績を知り、地域を知るきっかけに

秋津地域では、今後も小楠の没後150年・生誕210年にちなんだ企画が予定されています。2月9日、23日(いずれも土曜)には、秋津公民館主催の「横井小楠の漢詩を読む」(参加無料・要申し込み)が開催されます。生涯に250首以上を残した彼の漢詩に触れ、心情や思想を読み解きます。また、熊本地震の影響で休館となっていた横井小楠記念館も、昨年11月に資料館が再開。倒壊した「四時軒」(小楠の旧居)も2020年度中の復旧を目指しています。秋津地域以外の皆さんも、イベントに参加したり資料館を訪れたりして、郷土の偉人について、そして小楠が暮らした地域について知ってみませんか。

顕彰会の活動についてだけでなく、横井小楠が残した功績なども詳しく教えてくれた富澤会長

顕彰会の活動についてだけでなく、横井小楠が残した功績なども詳しく教えてくれた富澤会長

秋津まちづくりセンター内に掲示されている横断幕とのぼりの前でポーズを取る探検隊の2人

秋津まちづくりセンター内に掲示されている横断幕とのぼりの前でポーズを取る探検隊の2人

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秋津公民館

TEL
096-365-5750
お問い合わせ

横井小楠記念館

TEL
096-368-6158

探検隊メンバーの取材メモ

石井さん

「どんな活動をしている団体なの?」という疑問から、取材に参加しました。発足から約60年たつ歴史ある会だと知り、驚いた一方で、地域活動のため、会員が地域の方に限られるのが残念に感じました。誰もが入会できるようになると、郷土の偉人をより多くの人に知ってもらう機会が増えるのではないでしょうか。熊本地震で被害を受けた横井小楠記念館(四時軒)が再開したら、ぜひ子どもたちを連れて訪れてみたいです。

山田さん

富澤会長の話を聞いて、横井小楠についてもっと知りたいと思いました。熊本に住んでいても、なかなか詳しく学ぶ機会がないため、顕彰会のような団体が地域にあることがとてもうらやましいです。小楠を顕彰する行事やイベントには、県外からも参加者があると聞き、広く知られている偉人なのだと感じました。横井小楠の歴史を次の世代につなげていく、顕彰会の活動の今後が楽しみです。


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