「国宝」数奇な運命の末に頂点を極めた歌舞伎役者の栄光と挫折を描く【カルチャールーム】

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国宝 公開中
吉田修一のベストセラー小説を李相日監督が映画化。『悪人』『怒り』に続くタッグで重厚な人間ドラマを描きます。
1964年。ヤクザの組長の息子・喜久雄(吉沢亮)は両親を失い、彼の歌舞伎役者としての素質を見抜いていた上方歌舞伎の大物・花井半二郎(渡辺謙)に引き取られます。
半二郎の息子・俊介(横浜流星)と兄弟のように育った喜久雄は、共に歌舞伎界を支える存在になりますが…。
歌舞伎の舞台裏の素晴らしさだけでなく陰の部分もしっかり描き、最後までダレません。
実力派の主演2人は、見た目も内面も見事な女形役者ぶり。
怖さも漂う俊介の母役の寺島しのぶは歌舞伎の名門の出であり、最高のはまり役です。
一人の男のドラマと“業界もの”的な面白さが合体した、迫力に満ちた作品です。
(フリーライター 上妻祥浩)
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