10月6日号の「カルチャールーム」では、大津高校サッカー部監督を長年務め、同部を全国トップクラスの強豪校にした平岡和徳氏(現宇城教育長)の横顔や指導哲学を、綿密な取材を通じて書かれた本「凡事徹底~九州の小さな町からJリーガーが生まれ続ける理由」を紹介しました。

記事でも触れましたが著者の井芹貴志さんも同高サッカー部OB(平岡氏が監督をされる前ですが)。
平成12年に平岡氏が赴任して25年目という節目を迎えたことと、大津高校サッカー部がそろそろ全国制覇できるのではないかというタイミングで、井芹さんは「形にしたい」と本の執筆を決意したそうです。
その後、原稿執筆の途中で熊本地震が起こるなどして、苦労したと井芹さんは話しています。

本では平岡氏の話と合わせてサッカー部の歴史についても、多くのページで触れてあります。
中でも1987年に九州学院を破り、初めて全国大会出場の切符を掴んだ時のことが詳しく描かれています。
井芹さんは当時、在学していたのですが、課外出席で忙しくなったため部をやめており、初優勝の喜びはグラウンドではなく、スタンドで味わったそう。
それだけに本に書かれた当時のチームメートとの思い出や全国大会時のエピソードは、当時を知る井芹さんならではの内容となっています。

井芹貴志

現在、県内の高校サッカー部をはじめ、学校などでサッカーの指導者として活躍されている方の中には、平岡氏の”教え子”が多くいるということです。
それだけにこの本は、平岡氏の横顔や指導哲学を伝えると共に、現在と将来の”熊本サッカー”の断片を知ることができる一冊とも言えるのではないかと思います。(スタッフ・浜)