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ハチドリのひとしずく【村上美香のヒトコトつれづれ】

村上美香のヒトコトつれづれ - ハチドリのひとしずく
フェアトレードコーヒー

15年ほど前、こんなお話を教えてもらいました。

「森が燃えていました。1羽のハチドリが、燃える森を守ろうと、くちばしで一滴の水を運んでは火の上に落としていた時、『そんなことをしていったい何になるんだ』と笑われました。ハチドリはこう答えました。『私は私にできることをしているだけ』」

この話を教えてくれたのは、熊本市でフェアトレードショップを営む明石祥子さんです。フェアトレードとは、開発途上国の原料や製品を適正な価格で継続的に購入することで、立場の弱い人々の生活の改善と自立を目指す貿易の仕組みのこと。

明石さんのお店では、フェアトレードの小物や食品などを売っています。「遠い国で起きている環境破壊や児童労働に一石を投じたい」とフェアトレードを広める明石さんに、若い人を中心に賛同者が増え、熊本市は2011年、アジアで初、世界で1000番目のフェアトレードシティになりました。

フェアトレードシティ熊本10周年を記念して昨年、オリジナルコーヒー「森のめぐみ」も誕生しました。エクアドルなど、自然豊かな生態系を残す3つの森で育てられたブレンドコーヒー。私たちが飲むことで森を守ることにつながるそうです。

地球規模の問題はとてつもなく大きいけれど、フェアトレードコーヒーを飲むことは、「ハチドリのひとしずく」。小さくても、私たちにできることです。

記事内の情報は掲載当時のものです。記事の公開後に予告なく変更されることがあります。

村上美香のヒトコトつれづれ - ハチドリのひとしずく

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この記事を書いた人

1971年、熊本市生まれ。第一高、熊本大文学部卒。94年に熊本県民テレビ(KKT)にアナウンサーとして入社。夕方の人気番組「テレビタミン」を21年間担当した。2018年春、同番組を引き継ぎ、KKTも退社。「ヒトコト社」代表。

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