スマホに届いた結婚式の招待状【村上美香のヒトコトつれづれ】
スマートフォンに姉から届いたLINE。開いてみると甥(おい)っ子の結婚式のウェブ招待状でした。添付のURLをクリックすると、着物姿の甥っ子とお嫁ちゃんの姿が現れ、新郎新婦のプロフィールや、前撮りの写真の数々、式場の情報、出欠確認のフォームまで全てデジタルで網羅されていて、どこかの会社のホームページのように立派なものでした。
結婚式は司会で参加するものの、参列者として行くことはほとんどない私。ウェブ招待状はデジタル処理をされるから、返信用のはがきを書く必要もないのですよ。便利ですねぇ。参加フォームの「出席」ボタンを押しながら、「ご芳名」の「ご芳」のところに二本線を引くこともないのだなぁと、アナログ世代の私は、進化に感心するとともに少し寂しい気持ちになりました。
「人の子の成長は早い」と言いますが、私には子どもがいないので、招待状を見ながら、成長した甥っ子の姿に驚いてしまいました。姉の長男である甥っ子は、私を初めて「おばちゃん」にしてくれた人。彼が生まれた時は「この世にこんなにかわいい生き物が存在するのか!?」と本気で思っていました。
当時は姉と同じアパートの上と下の階に住んでいたので、姉が用事を済ませる間などに預かることも多く、一緒にアニメのビデオを見たり、甥っ子が急に泣き出すと慌てて抱っこして上の階まで駆け上がったりしていました。そんな彼も25歳。ああ、感慨深い。私は結婚式当日を思うだけでじんわり涙が出るのです。