緑の中で奇跡を感じた京都旅行【村上美香のヒトコトつれづれ】

ある日の夕方、「明日、京都に行きたい」と急に思い立ち、新幹線のチケットを購入して翌朝から京都に行ってきました。京都在住の友人Aちゃんに10年ぶりに連絡してみると、その日はなんと奇跡的にスケジュールが空いているとの返事。急きょ、Aちゃんとの二人旅となりました。

Aちゃんは庭師の仕事をしていることもあり、今回はAちゃんお薦めの庭を巡ることに決定。まずは京都嵯峨野にある「祇王寺」へ。こちらは京都でも屈指の見事な苔（こけ）の庭園です。10種類以上の苔が豊かに育った庭園は、まるでモフモフの緑のじゅうたんが敷き詰められているよう。そこだけ屋久島の森の中にいるような不思議な感覚になりました。

Aちゃんは「植物って、色も形も一瞬として同じことはなくて、少しずつ変化しているの。そんな中にいると自分も自然の一部になれた気持ちになる。自然の中には、たくさんの奇跡があふれているんだよ」とうれしそうに教えてくれました。

その後、私たちに奇跡的なことが起きました。京都御苑で樹齢約300年、幹回り約4mの「清水谷家の椋」の下でリラックスしていると、「警察です。見学ですか？では3列目へどうぞ」と案内され、よく分からないまま並んでいると、10分後、なんと上皇ご夫妻が車で私たちの目の前をお通りになったのです。後でニュースを見たら4年ぶりの私的なご旅行で京都御所にお越しになっていたとのこと。奇跡をたくさん感じた京都の旅となりました。