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私の心の中で今も鳴り続ける 時代を刻んだレジェンドの音【円盤で時間旅行118回 嶋田宣明】

イラスト・松田アツコ

昨年から今年にかけて、海外ではオリビア・ニュートン・ジョンやジェフ・ベック、国内では笠浩二や水木一郎が鬼籍に入りました。とりわけ私にとって一番ショックだったのが、「ライディーン」の作曲でおなじみのYMOの高橋幸宏の訃報。SNSでつながっている私の知り合いも含め非常に多くの人たちが彼の死を悼んでいて、その存在の大きさを改めて感じています。曲の素晴らしさはもちろんですが、ファッションから笑いのセンスまで、さまざまなシーンで今でも私の人生に影響を与えています。

中でも一番の思い出がYMOの活動中止後の1982年6月、福岡サンパレスで行われた初のソロコンサート後に博多の某料亭で行われた打ち上げの宴。なんとその場に私、参加させてもらったのです。高橋幸宏ほか、細野晴臣、土屋昌巳、立花ハジメ、スティーヴ・ジャンセン(JAPAN)などのメンバーが隠し芸などを披露する中、私はずっと聴き続けていた憧れのミュージシャンの一挙一動に、目は見開き、耳はダンボにしてその場の雰囲気を脳裏に刻んでいました。

今回ご紹介するレコードは、1978年YMOの結成前、サディスティックスの活動中に発表されたソロアルバム「サラヴァ!」の中から「VOLARE」。今ではビールのCMですっかり乾杯のBGMとなってしまったこの曲も、高橋幸宏の手に掛かると都会的でおしゃれな曲として、発表当時は私のアーバンサウンドの代表曲のように聴いていました。謹んでご冥福をお祈りいたします。

※今回紹介したレコードは1月24日(火)放送のFM791「昭和名曲堂コモエスタ辛島町」(16時~18時55分)で放送する予定です。

しまだ・のぶあき/1951年生まれ、熊本市出身。東京のデザイン会社でコピーライターとして社会人デビュー。帰熊後、広告代理店でコピーライター&プランナーとして活躍。現在はFM791「昭和名曲堂コモエスタ辛島町」(火曜・16時~18時55分)、同「ミッドナイトコモエスタ」(水曜・0時~1時=全国コミュニティFM番組)、RKKラジオ「昭和歌謡大作戦」(月曜・21時~21時55分)の選曲家、パーソナリティーを務め、幅広い年齢層に昭和の曲を届けている。

記事内の情報は掲載当時のものです。記事の公開後に予告なく変更されることがあります。

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この記事を書いた人

しまだ・のぶあき/1951年生まれ、熊本市出身。FM791「昭和名曲堂コモエスタ辛島町」(火曜・16時~)、同「ミッドナイトコモエスタ」(水曜・0時~)、RKKラジオ「昭和歌謡大作戦」(月曜・21時~)の選曲家、パーソナリティ。

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