【596号】すてきびと – 住育アドバイザー　本田 倫美さん

「住育アドバイザー」という耳慣れない肩書き。単に家の間取りやインテリアだけでなく、家族が仲良く健康に暮らせる住環境づくりのアドバイスを行う人で、本田さんは現在、県内ただ一人の有資格者です。

33年間にわたって小中学校の教育現場で、延べ千人近い子どもたちを見てきた経験から、「家庭環境が子どもの心の発達に大きく作用する」と感じていたそうです。5年ほど前にこの資格の存在を知った本田さん。父親が営む不動産業を引き継ぐタイミングに合わせ、「教師としての経験も生かせるかもしれない」と取得を決意しました。

カウンセリングを通じて施主から聞き取るのは、家に関することはもちろん、子育てで大切にしていること、家族の理想的なコミュニケーションなど多岐にわたります。本田さんは、それらを施工会社に伝えて形にしていくコンシェルジュのような役割を担っています。

「家を建てるのは、人生の大きなイベントの一つ。そこで暮らす家族が幸せな生活を営むお手伝いができれば」と話します。