黒と金が織りなす肥後象眼の世界観 時代のニーズに合った作品づくりを【すてきびと】
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肥後象眼作家 半代 千加子さん
大学卒業後、美術から離れた生活をしていた半代さんでしたが、「地元の博物館の展示で江戸時代に作られた肥後象眼の刀の鐔(つば)を見た瞬間、心を撃ち抜かれたような衝撃を覚えた」と言います。
決して華美でなく、“重厚にして雅味”と評される肥後象眼。「油絵は色彩を重ね合わせて作り上げますが、肥後象眼で使えるのは黒地に金と銀、青金の4色。この制約の中で織りなす作品の世界観に創作意欲をかき立てられました」。間もなくして、肥後象眼の後継者育成講座を知りましたが、子育て真っただ中だった半代さんはやむなく断念。しかしそれから10年後、45歳で同講座を受講しました。
始めて1年で伝統工芸日本金工展に入選。その後もメキメキと頭角を現し、公募展の作品以外にも普段使いのアクセサリーが人気を呼んでいます。製作する上で心に留めているのは、時代のニーズを捉え、自分が身に着けたいと思うものを作ること。「5月の作品展では、片方ずつ好きなデザインを選び、組み合わせを楽しめるイヤリングも並べる予定です」
Time Schedule
- 6:20 起床、朝食・弁当づくり
- 7:20 朝食
- 8:30 コールセンターでパート
- 13:30 帰宅、昼食
- 14:00 作品製作
- 18:00 夕食準備、家事
- 19:00 夕食
- 20:00 入浴
- 21:00 デザインのスケッチ
- 24:00 就寝
Information
5月3日~8日、県伝統工芸館で「半代千加子肥後象眼展-3ème-」を開催(入場無料)