育児と介護のダブルケア 状況を理解し、手を差し伸べられる社会に【すてきびと】
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「ダブルケア熊本」代表 黒崎 麻子さん
育児や介護などを同時に行っている人たちを支援する「ダブルケア熊本」を5年前に立ち上げました。自身も義母の介護と待ち望んでいた妊娠、出産、子育てが重なった一人です。
「当時は、とにかく自分のことは二の次。子どもが泣いていても、義母の介護を優先する毎日でした」と振り返ります。「どうして両立できないのだろう。自分に能力がないだけなのかも」と、責める日々が続いたそうです。
ある日、インターネットで「介護と育児」と検索すると“ダブルケア”という文字が。「その時初めて、今の自分は困っている状態で、人に助けを求めてもいいんだ、と気付かされました」
家族を大事にしつつ、自分も大切にすることに目を向けた黒崎さんは、自分の体験を4コマ漫画にして、SNSで発信し始めました。
現在は、当事者の声を聞く「ダブルケアカフェ」を定期的に開催。「ダブルケアは、乳幼児の世話と家族の介護とイメージされがちですが、子の年齢に関係なく、施設入所の家族がいる場合もダブルケアです。ケアを行う誰もが大切にされる社会になってほしい」
Information
ダブルケア熊本に関する情報は、lnstagram(@wcarekumamoto)で確認を。