飼い主の事情で手放されたペットの命をつなぐ 高齢者やその家族に“相続”を提案【すてきびと】
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ペット相続士 前田 絢香さん
「ペット相続士」という耳慣れない資格を持つ前田さん。飼い主が介護状態になったり、死亡したりして飼えなくなったペットが殺処分などの不幸な目に合わないよう、さまざまな事前対策を提案する役目を担っています。
猫好きな前田さんは、昨年から保護動物に新しい家族を見つけるためのボランティアプロジェクト「ジョートフル熊本」に参加していました。今年に入り、偶然、知人からペット相続士の話を聞き、仕事の傍ら勉強に励み、8月に資格を取得しました。
「譲渡会には“60の壁”というのがあり、要介護や死亡のリスクが高くなる高齢者は保護犬猫を譲り受けることができません」と実情を語る前田さん。しかし、ペット相続士を通じて、あらかじめ万一の場合の備えができていれば、高齢者も安心してペットを飼うことができます。
現在は、譲渡会での啓蒙活動や講演会を通じて、ペット相続士や保護犬猫の現状を知ってもらおうと奔走中。「殺処分など、時にはつらい現実にも直面しますが、誰かがやらなければいけない仕事」と、使命感に燃えています。
Message
譲渡会も、私たちペット相続士の活動を知ってもらう貴重な場だと思っています。