介護の分野に“美容”の要素をプラス 心も体も元気でいられるサポートを【すてきびと】

「介護美容」とは高齢者や障がいのある方に対し、美容の力で健康と前向きな心を引き出そうとする介護保険外のサービスです。出本さんは、言語聴覚士として医療・介護の現場で15年近いキャリアを積んできましたが、前職で在宅ケアに携わっていた時に介護美容を知り、「やってみたい！」と一念発起。まだ認知度が低いこの分野を多くの人に知ってもらおうと資格を取得し、昨年8月から個人で活動を始めました。

「高齢者の介護を行う上で、機能の維持・改善のためのリハビリや訓練も大切ですが、介護美容のような『楽しみながらできる』ことも必要」と話す出本さん。活動を通じてのモットー「心が動けば体も動く」の通り、肌の手入れや化粧、ネイルケアなどを行うことで気持ちが明るくなったり、活動的になったりする利用者も少なくないと言います。

高齢化が進む中、出本さんは「何歳になっても働いたり、出かけたりなど、張りのある生活ができる社会であってほしい」と願っています。その実現のためにも介護美容というサービスを「どこでも、誰でも、受けられるものにしたい」と普及に努めています。