ついに出た 大友克洋の傑作、復刻
目次
OTOMO THE COMPLETE WORKS 8 童夢
著者:大友克洋
ついに出た。信じられない─。
長らく復刻が待ち望まれていたが、まさかの扉絵や2色カラーまで収録したB5サイズの完全版として出るとは。しかもなんと、大友克洋全集という夢のような企画の第一弾だとは。こんなに喜ばしいことがあるなんて…。
漫画『AKIRA』でその名を知られる大友克洋だが、最高傑作は間違いなくこの『童夢』だろう。初読から十数年たった今でも、その衝撃は変わらない。これほどさまざまな漫画表現があふれている現在でも、そしてそういった表現の原点でありながら、いまだにその化け物じみた迫力があせることはない。紙とペンだけで、これほどまでのものが作れることに恐れおののく。
いろいろ言葉を連ねても、私の語彙(ごい)ではこの作品の真価をうまく言い表せる自信が全くない。漫画に少しでも興味があるなら、取りあえず読んでほしい。そして漫画という表現が持つ恐ろしさ、自由さ、そして何よりその面白さに、打ちのめされてほしい。
紹介するのは
蔦屋書店熊本三年坂
榮 詳平さん
映画と音楽と、楽しい酒のために働く書店員