【賢くリフォーム】FPに聞いた!助成金・補助金・節税の活用術

自宅をリフォームしたいけれど、費用が気になるー。そんなときは助成金や補助金、減税措置を上手に使いたいですよね。国や自治体の制度について、専門家に聞きました。
教えてくれた人


マネー、住宅ローン、住宅購入をテーマに熊本で講演を開催。自身の子育てや住宅購入の経験を踏まえ、実生活に役立つ金融情報を定期的に発信。
目的と予算を決めて 補助金・助成金制度を上手に活用しよう!
リフォームで利用できる助成金・補助金には、国の制度として省エネ、耐震、バリアフリー、子育て世帯向けなど幅広いタイプがあります。県や市など自治体独自の補助制度も多く、国の制度と併用できる場合もありますが、自治体ごとに条件が異なるため、事前の確認が重要です。今年でも利用可能な制度はあります。しかし、秋から冬は枠消化が進みやすく、予算が上限に達すると締め切られるためリフォーム業者やウェブサイトで急いで確認しましょう。
賢く制度を使うために
まず、リフォームの目的(光熱費削減、冬の寒さ対策など)と予算を明確にし、国や自治体の要件や申請時期を早めに確認することが大切です。施工業者に相談して相見積りを取り、交付申請を誰が行うか(施工業者が行うのか、施主が行うのか)を工事前に確認しておきましょう。資金計画や税制についてはファイナンシャルプランナーへの相談をおすすめします。着工前の申請の要否や交付申請の期日を把握して、計画的に進めると安心です。
減税制度の活用も
リフォームでは助成金だけでなく、減税措置の活用も可能です。例えば、バリアフリー、省エネ、耐震などを目的とする増改築に関する住宅ローン控除や、耐震改修を行った際の固定資産税の減額などが代表例です。これらは施主が確定申告や市区町村へ申告を行う必要があるため、手続きの方法を事前に確認しておきましょう。
令和7年度(2025年度)の主な国の助成金・補助金
[住宅省エネ2025キャンペーン](国交省・環境省・経産省の連携)
| 制度名(運営) | 対象の主な工事・設備 | 補助上限 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 子育てグリーン住宅支援 | 開口部改修、節水型トイレなど | 40万円または60万円/戸 | ※リフォームは全世帯対象(子育て世帯に限らない) |
| 先進的窓リノベ | 断熱窓、断熱ドア | 200万円/戸 | ※1申請あたりの合計補助額が5万円以上の工事が対象 |
| 給湯省エネ | エコキュートなどの高効率給湯器 | エコキュートの場合 基本額:定額6万円/台 | ※設置する給湯器の種類、性能および設置に伴う工事に応じて異なる |
| 賃貸集合給湯省エネ | 賃貸住宅の集合給湯設備 | 設置する給湯器の機能および工事内容に応じて異なる | – |
リフォームに関する助成金や補助金について、よくある質問
補助金の申請はいつ、誰がするの?
国の補助金(先進的窓リノベなど)は、原則としてリフォーム工事の完了・引き渡し後に登録事業者が申請するケースが多いです。自治体の補助金は原則として着工前の申請が必要です。工事後では対象外になることがあるため注意してください。熊本県内でも自治体ごとに扱いが異なるので、必ず“着工前”に最寄りの窓口で確認しましょう。


同じ省エネ2025キャンペーン内で併用はできる?
同じ部位や同じ機器に対する“二重取り”はできません。例えば、同じ窓1枚に「先進的窓リノベ」と「子育てグリーン住宅支援」の両方を適用することは不可です。 ただし、別の部位・機器であれば併用が可能です(例:「窓は先進的窓リノベ」「給湯器は給湯省エネ」「トイレは子育てグリーン」)。同時契約・同時工期でも利用できますが、事前に要件を確認してください。


補助金は来年も使える?
省エネ分野など継続が見込まれる制度はありますが、内容や条件は毎年変わる可能性があります。補助金の公募時期は制度により異なります。例年、春ごろに公募が始まるケースが多いため、公式サイト(上のリンク)を小まめに確認することをおすすめします。


介護保険を使ったリフォームは?
介護保険による住宅改修は、今回紹介した補助金とは別の制度です。申請をしないまま工事を始めると助成の対象外になることもあるため、まずはケアマネジャーや地域包括支援センターへ相談することから始めましょう。
























