熊本市健軍|『読書喫茶S‘ping-すぴん―』は本好きな店長が作った、本を読むための最高の場所
こんにちは!中学生の頃、毎日学校の図書室に通いつめ、1年間で700冊以上の本を読んで全校生徒の前で表彰されたことがある、すぱいし~ず・尚です。
それ以降は、たまに気になる本を読む程度でガッツリ読書する機会もなかったのですが、久しぶりに読書に没頭したいなぁ…と思えるお店がオープン!取材してきました。
「し~ずのいいね!」では、すぱいすライター「すぱいし~ず」が、気になるショップやグッズなどを紹介しています。
東区新生の電車通り沿いに“読書をするための場所”がオープン!
東区健軍エリアの電車通り沿いにオープンしたのが、『読書喫茶S‘ping-すぴん―』。
のぼりには「熊本初」の文字があります。ワクワク期待に胸を躍らせながら、ドアを開けました。
ドアを開けると、床から天井までびっしりと本が並ぶ本棚が視界に広がります。
木目の棚やテーブル、温かい光の照明などのインテリアが優しい印象を与え、そこにふわっと香るコーヒーの匂い。その空間にいるだけでリラックスできる雰囲気です。
大量の本を目の前に、あれもこれも手に取ってみたくなる気持ちを抑えて、まず店長の川上さんにお店について伺いました。
「元々本が大好きで、本を読むための場所を作りたいと思ってオープンしました。
外で読書する時に、カフェや喫茶店は周囲の音や声が気になったり、長時間居づらい雰囲気だったりして。逆に図書館だと静かすぎるし、周囲に気をつかいますよね。
ここは、ほどよくBGMが流れていて、たまに市電の走行音がするくらいの、「ちょうどいい」空間なんです」
コンセプトは“家よりくつろげる空間と時間を”。
店名の「すぴん」は本についている、しおりに使う紐のことで、生活の中で一息つけるような場所にしてほしいという願いが込められているそう。
その空間にいるだけで、心が穏やかになるのを感じられました。
床から天井まで本に囲まれた、本好きにはたまらない店内
本を読むための場所として作られたお店は、本を読みやすい環境が整っています。
テーブルやカウンターなどいろいろな席があり、それぞれが思い思いの場所で過ごせますよ。
イチ推しは、本棚に囲まれた個室スペース。
隠れ家みたいでワクワクします。
お客さんの年代は小学生からシニアまで幅広く、半数は1人で来店しているそう。
滞在時間もそれぞれで、長い人は6時間もいたそうですよ!
図書館にも負けない!店長おすすめの本がズラリと並ぶ
“床から天井まで本で埋めたい”というのが、川上さんの理想だったそうで、店内には川上さん所有の本と開店にあたって買い足した本、約3000冊が並んでいます。
本のラインアップは、本屋大賞や芥川賞・直木賞受賞作など話題のものをはじめ、ジャンルが多岐にわたります。自分の本を持って来店したお客さんも、お店の本を読んでいることが多いそう。これだけ素敵な本がそろっていたら、そりゃ読みたくなるはず。
「僕が歴史書だけは読んでこなかったので、歴史系は弱いんですが、お客さんからの要望もあるので追加していきたいと思っています」
何を読んでいいか分からない人でも大丈夫。おすすめや話題の本がディスプレイされています。
高い場所の本は、お願いすると取ってもらえますよ。
おすすめの本を紹介してもらいました
本に詳しい店長の川上さん。
せっかくなので、豊富に並ぶ本の中から、すぱいす読者に多い30~40代の女性におすすめという本をピックアップしてもらいました。
「成瀬は天下を取りにいく」
1冊目は「成瀬は天下を取りにいく」(宮島未奈)。
2024年本屋大賞受賞作です。
短編集で読みやすく、40代などで「リベンジ読書」をする人におすすめとのこと。
「spring」
2冊目は「spring」(恩田陸)。
バレエを題材にした長編小説。主人公について、ライバルや先生、振付師などの目線から深掘りしていく内容で、バレエを知らなくても迫力を感じる作品だそう。
「僕は、そして僕たちはどう生きるか」
3冊目は「僕は、そして僕たちはどう生きるか」(梨木香歩)。
ジブリ映画「君たちはどう生きるか」の由来にもなった、1937年出版の吉野源三郎「君たちはどう生きるか」。その主人公にちなんで「コペル」と呼ばれる少年の1日の物語で、大人になって改めて生きるってどういうことなのかを考える内容だそう。
ぜひ手に取って、読んでみませんか。
「喫茶店で食べたい」フードメニューにも注目
読書をテーマにしたお店ですが、カフェとしても利用できます。
読書の途中で食事をとる人、友達とランチに訪れる人、ランニングコースの途中でコーヒータイムを取る人など、いろいろな人がいるそう。
店長の川上さんは喫茶店が大好きで、オープンにあたりいろいろなお店に食べに行ってメニューを研究。喫茶店で味わえる、ザ・王道のものにこだわって開発したそうですよ。
食事メニューで一番人気は「ナポリタン」1100円。
喫茶店といえばナポリタン!ということで、絶対にラインアップに入れたかったメニューだそう。
子どもから大人まで食べやすいトマトケチャップベースの味付けです。
サラダ付きで彩りも良く、食べ応えもありますよ。
その他、ホワイトソースやペペロンチーノのパスタや、読書をしながら食べやすいホットサンド3種もあります。
固めのプリンもザ・喫茶店 気になるスイーツ
喫茶店といえば、デザートも気になりますよね!
王道のプリンは、固めでカラメルが少し苦めの「懐かしプリン」650円。
さらに、豪華な「すぴんパフェ」1100円も。写真はイチゴですが、季節の果物を使っているそう。取材した日は桃が使われていました。
読書のお供に欠かせないドリンク
コーヒーは、3種の豆を日替わりで提供しています(アイスは1種)。
全てスペシャルティコーヒーを使っているそう。淹れ方にもこだわっていて、1杯ずつハンドドリップしています。香りの良さに納得。
1杯650円ですが、2杯目以降は350円。長居するときにうれしいですよね。
その他、紅茶やソフトドリンク、そして喫茶店の定番「メロンクリームソーダ」など、
充実のラインアップです。
まとめ:熊本初という読書喫茶は、とっても居心地の良いリラックス空間だった
店長の川上さんが、本が好きな人たちに寄り添いたいとオープンした『すぴん』。ただ、本が苦手という人にもぜひ来てほしいとのこと。「お茶がてら、ランチがてら、ついでに良ければ本を読んで行ってもらうくらい、気軽に来てほしいです」。
私も、読書をしていなくても、店内にいる時間がとても心地よかったのが印象的でした。取材じゃなければ、食事して、デザート食べて、コーヒー飲んで、読書に没頭して…と数時間滞在していたはず。
ぜひ癒やされに出かけてみませんか。
読書喫茶S‘ping-すぴん―
住所 | 熊本市東区新生1‐1‐22 |
---|---|
TEL | 050-8882-7766 |
インスタグラム | @sping_bookcafe |
営業時間 | 10時~21時(OS20時30分) |
休業日 | 月曜 |
駐車場 | 近隣のコインパーキングを利用 |