ずっと描きたかった焼き芋の絵本 地元農家に取材、正面から魅力伝える【すてきびと】

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絵本作家
杉原 やすさん


1981年、鹿児島市生まれ。宮崎大学教育学部地域文化課程卒業後、メトロ書店長崎本店に就職。2007年、結婚を機に熊本へ。16年、絵本の創作活動をスタート。18年、『オムライスかあちゃん』が高知県の絵本コンクールで最優秀賞に選ばれデビュー。絵本コンクール受賞歴多数。大津町在住。4児の母。
昨年秋、3作目となる絵本『やきいも どーん』を出版しました。杉原さんの出身地鹿児島と、現在住んでいる大津町の特産であるサツマイモがテーマで、地味な見た目の焼き芋が、飾らずありのままの姿で優しい甘さを武器に勝負するストーリーです。
書店勤務時代の読み聞かせを通して絵本の面白さを再発見し、絵本作家になる夢を抱いた杉原さん。8年前、「今始めなければ夢で終わってしまう。絵本作家になる」と家族に宣言し、独学で描き始めました。「ビギナーズラックですぐデビューできた」ものの、その後はなかなか出版には至りませんでした。それでも絵本を出したい思いは揺るがず、作品を描き続けました。
今回の絵本は「黄金色に輝く素朴な焼き芋の魅力を正面から伝えたい」と、地元農家を取材するなど準備を重ね、構想から約1年かけて完成。自身初の重版もかないました。次男が中学校の卒業式で夢に挑む杉原さんに手紙をくれたことも喜びです。「これからも子どもたちが楽しく読める絵本を作り続けたい」。杉原さんは今日もスケッチブックに向かいます。


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