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厳格な定義伝わる「肥後六花」 水前寺成趣園で栽培に取り組む【すてきびと】

厳格な定義伝わる「肥後六花」 水前寺成趣園で栽培に取り組む【すてきびと】
水前寺成趣園 肥後六花班 清永 真琴さん

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水前寺成趣園 肥後六花班
清永 真琴さん

清永 真琴さん
清永 真琴さん

1973年、熊本市生まれ。熊本農業高校園芸・果樹科卒業後、地元企業に就職。タイ古式マッサージ資格取得のため退職し、1年間タイで勉強。帰国後、10年間従事するもコロナ禍で退職。人との接触を避けた屋外での仕事を探す。2020年、出水神社入社。熊本市在住。

肥後六花は、肥後の名を冠するキク、アサガオ、シャクヤク、ツバキ、サザンカ、ショウブの花の総称。江戸時代、熊本藩主・細川家が武士のたしなみとして家臣に園芸を奨励したのが始まりとされ、花の数や全体のバランスなど栽培方法や品種に厳格な定義があります。約200年にわたりそれぞれの保存会で受け継がれる中、清永さんは水前寺成趣園で「肥後六花」全ての花を1人で栽培。細かい決まり事を忠実に守りながら熊本特有の伝統の継承と種の保存に取り組んでいます。

「それぞれの花に仕立て方があり、その規格や展示の日に合わせて咲かせることが難しい」。心の乱れが仕立ての乱れにつながりうまくいかないことも。それでも花は自分自身と考え、「己と向き合う武士の心構えや振る舞いの厳しさのようなものを感じます」。

成趣園にはなかったキクとアサガオの栽培も始め、現在は年間を通して肥後六花を楽しんでもらうことができるようになりました。誇りとやりがいを感じる日々に「今後は後継者を育ててみたい」と笑顔で話します。

肥後六花の一つ肥後菊。ひもの代わりにシュロの葉を細く割いたものを使うなど道具にもこだわります(写真は昨年の様子)
肥後六花の一つ肥後菊。ひもの代わりにシュロの葉を細く割いたものを使うなど道具にもこだわります(写真は昨年の様子)

Information

水前寺成趣園では12月初旬まで肥後名花ゾーンで肥後菊を楽しめます。11/23(日)は同園で「肥後菊展示会」を開催

記事内の情報は掲載当時のものです。記事の公開後に予告なく変更されることがあります。

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