嵐の中でも心の奥で輝く太陽を【つんどく よんどく】

銀色夏生著
KADOKAWA 文庫判 968円
目次
力をぬいて
宮崎県出身の女性詩人、銀色夏生さんのエッセーです。私は高校時代、銀色さんの詩をよく読んでいました。きれいな写真付きの詩集で、持っているだけで心が豊かになったような気がして、カバンにいつも入れていました。
「35年ほど自由に本作りを続けてきた」と言う銀色さんが、改めて今後の生き方について考え、人生を振り返り、現時点での考えをまとめた作品です。「外の条件に翻弄されない、どんな嵐の中でも、心の奥でおだやかに輝き続ける極小太陽のような幸福。それを目指そう」と考え、心から大切だと思っていること、書いていて楽しいこと、どうしても伝えたいことだけを率直に書くと決めたそうです。まさに銀色さんの集大成といえる内容で、共感できるところや新しい発見がたくさんありました。
青春時代に銀色夏生さんの詩を読んで過ごした方はもちろん、初めて読む方にもおすすめの一冊です。
今回の担当は


JPIC読書アドバイザー。精神世界、コミック担当。ブックカルテで本の選書サービスやってます